東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

感謝 2 〜からだとの対話〜

操体を学ぶとともに、何度か三浦寛先生に臨床を通していただいたている。
その中で、とても印象深い臨床があった。

からだの感覚をききわけていたら、からだが反応し、色々な感情が湧き出てきて,
からだで表現していた。

過去の悔しい思い、悲しい思い、怒りなどが感じられた。

そんな感情がからだの奥底に眠っていたとは知らなかった。

自分の感情を抑えて他人を優先させていた為、表に出せなかった感情が奥に埋められていたようだった。

自分では、抑え込んだことさえ忘れていても、からだは忘れていないようだった。
また、からだが守ってくれていた、いつもからだが寄り添ってくれていたのだ、と、そう思えた。 

からだと過去の自分に、対して申し訳なく思い、同時に感謝の念が湧いてきて、涙していた。

施術者による他力的治療でもなく、カウンセラーが介入するカウンセリングでもなく、「私」と「からだ」を静かに対話させてくれる、奥ゆかしい臨床であった。