後継者、支援者でもある森下博士が現在もその考察を続けており、血
液中に蠢くように認められるものを先輩指導者に尋ねるたび、「それ
はゴミ(プラーク)だ」と、失笑され続けていたと森下博士は語る。
ガストン・ネサン氏はそれを「ソマチッド」と名づけてしまった。
私にはそれが良いのか悪いか判別できないが、少なくとも現在におい
てソマチッド自体、いわゆるトンデモ説として一笑に付す方は多い。
それとは別に、千島博士と交流のあった人物として、旧ソ連の女性学
者レペンシス・スカヤ氏は、鶏の卵黄球から赤血球が生まれる現象を
観察して論文を発表している。
その論文の要点は、細胞間の無構造な物質から細胞が新生されるとい
うことであった。
そして勿論、ウイルヒョウの説を支持する学派は、即否定した。
これを支持して意見交換を深めていたのが千島喜久夫博士であり、こ
の説を更に考察したうえで、「赤血球を新生させた卵黄球は、赤血球
の分化や退化によってできたものである」・・と主張されている。
当然のようにこれも批判を浴びてしまうが、当時「生物科学誌」に、
「細胞が分裂以外の方法で新生するという新事実を、中世期前だと言
われることこそが、オーソドックスを無批判に信仰する中世的態度、
ダーウィン以前の思想だと私は言いたい」
「細胞が分裂でなく移動もしないで、その場所に新たに出現する以上
研究者は、その厳たる事実の前に素直でありたいものです。
事実こそ最高の権威をもって審判を下すでしょう」・・・と。
2018年秋季フォーラム
日時:2018年11月23日(金)
時間:9時45分開場 10時00分〜18時00分
会場:ルーテル市ヶ谷センター会議室
東京都新宿区市谷砂土原町1-1 http://www.l-i-c.com/
参加費用 10,000円(事前申込みのみ。当日受付は致しません)