東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

あなとほと私の生に操体は関わる⑥

初体験は、自分の中にあって一番遠くにある大切な記憶になっている。

 

初めて東京操体フォーラム理事長に、第三分析「渦状波®」を受けて、

『これ、ナンにもわからないなぁ』と思っている自分は、唐突に寝て

いる床が抜けてしまい、からだ丸ごと、半分無くなってしまう感覚を

味わってしまったのは、いまだに忘れられない体験となっている。

 

日常生活のなか、普段味わうことのない感覚はあるのだと理解した。

皮膚に問いかける「渦状波®」できき分けることの可能な感覚の一つ、

とても不思議な、自分ではよくわからない「予備感覚」がある。

 

快の予備感覚とは、平常時意識にのぼってこない「内部感覚」なのだ。

はじめの頃、予備感覚は「快か不快」かその識別がききわけられない

ケースも多いだろう。

 

しかし、それは「無意識の快」であり「快の本質」につながっている。

「無意識の快」とは、「生命感覚の快」につながっているのであって、

ゆえに、「内部感覚」は、まさに「イノチ」そのものと直結している。

 

この「からだ」がききわける「内部感覚」を「快の予備感覚」として

体験する意味は、被検者自身にとって多くは初体験のようであっても、

「からだの無意識」にすれば、過去に怪我や疾患として体験してきた。

 

つまり「快の予備感覚」とは、過去に怪我、或いは疾患を抱えていた

部位にこそ、何かの感覚がききわけられるということである。

 

この古傷は、現在、被検者の抱える症状疾患を、治りがたくしている。

要するにそれは、患者の忘れ形見であり、現在の症状疾患に関与する、

「からだのつかいかた」の成績表であり、“病歴”に直接繋がっている。

 

「からだ」が治してくれるのだから、しかるべき順序はあって当然だ。

 

今、生まれつつある意識に、過去の自分を積み上げてきた連鎖の意味。

まさに、治らないと嘆く前に、本当は「からだ」に訊くべきであろう。

それは病歴の根本から見つめ直し、生きるとは何か、意識できてくる。

 

橋本敬三氏は「誰にもわかる操体法の医学(農文協 健康双書)p130」

でこのように述べている。

 

「現代医学が運動系の特性に開眼して、従来の固定した観念から脱却

 することをねがうや切である。

 運動系それ自身の特性に開眼するなら、そのうちに配線されてある

 神経系、循環系特に東洋医学が伝えた経絡(藤田六朗博士によって

 開発された、筋運動主因性流体波動通路系管外性体液流注の系統)

 等が内臓や中枢神経に相関していることも次第に理解され、精神活

 動やホルモン変動のメカニズムも運動系の歪みに重大な関係がある

 ことがわかってくるであろう。

 運動系は現代医学の盲点になっているが、これは必ずや東西医学の

 架け橋となって現代の医学を向上発展させる時がくるであろう。

 身心医学は今や急速に伸びてきた」

 

 これは自然の法則であり「快」の方向性であり、操体の基軸を成す

 哲学思想でもある「太極」を、そして陰陽未分の一を意味している。

 

陰と陽は、分化する以前に未分であり、全て太極の意志に従っている。

 

私も、アナタも、あの人とも、どこかで必ず繋がっている。

                        (続く)

 

 

今年も操体マンダラ、海の日に開催致します。

※「操体マンダラ」とは?

三浦寛が一日、操体の最新情報について語る、操体三昧の一日です。
弟子一同にとっては「師匠孝行する日」。

東京操体フォーラムや、通常の講習では語りきれないことを、

存分に出していただこうという算段です。
今年からはリクエストにお応えして、10時〜21時の開催になります。

昼食会
サイン色紙&ツーショット撮影会

足趾の操法®アドバイザー認定、操体プラクティショナー認定式、

今年より「足趾の操法指導者」認定を行います。

開催日時:2019年7月15日(月)海の日
10時〜21時 ルーテル市ヶ谷センター

★予約制で、当日の参加受付はありません。ご注意下さい

https://www.sotai-miura.com/?p=1314