東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

論理が飛ぶ

昭和の時代には、(業績を拝すると)東西医学の融合を目指した治療家が多く御存命でした。橋本敬三先生も、そのお一人です。

今も受け継がれている流儀には、各先生方の苦心の痕跡が残されています(頭が下がります)。

しかし、それらは、未だに世界標準のものには成り得ていません。思うに、文化の差異を埋めるのは、人の一生を費やしても容易ではないのでしょう。

西洋の神は天から降臨し、東洋の仏は地から湧いてきます。将に、天と地ほどの差があります。これをどうやって融合しようというのか!

このテーマは、今も昔も、学者、研究者、臨床家にとって、飽きることのない魅力的なものです。

この課題は、Scienceではなく、Artで表現するしかないのです(今のところは)。

エビデンス・ベースで組み立てて行けば、論理が飛躍してしまう所が生じてしまうのです。

そこは、「やって見せる」「感じ取ってもらう」という伝え方しかないのでしょう。

大事なことは、至純にその象(かたどり)を伝承して行くということです。

後世の進んだ科学の光に照らして証明される時が来るまで(そう遠い未来ではない、と私には感じられます)。