東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

易には海は登場しない(7)

私は易を勉強しているのですが、なるほど、と思ったことがあります。
 
易は8つの象徴の組み合わせと、陰陽からなる6つの爻の組み合わせを基本に読みときますが、8つの象徴は「乾兌離震巽坎艮坤」(けんだりしんそんかんごんこん)といって「天沢火雷風水山地」のことを指します。
 
また、易経を読んでいてもわかるのですが、易の発祥の地には、海がなかったので、「海」という象徴が登場しないのです。
 
「水」と「沢」はあるのにね。
 
そこから欽明14年(西暦553年)に、易は中国から日本に伝来してから、日本国内で独自の発達を遂げて現在に至ります。もともと易は極めて自由(型は必要ですが、マスターすれば型から離れることもできます。操体もそうですね)なものなので、海に囲まれた日本でも柔軟に対応できたのかもしれません。
 
橋本敬三先生は「日本は大陸の吹きだまりで、いろいろなものが大陸からふきよせられてくる」と書いていらっしゃいます(からだの設計にミスはない)
大陸の吹きだまりになって、色々なものが集まったのも、日本の地理的な条件ですが、そこには海の存在も欠かせないことがわかります。
 
 
1週間ありがとうございました。
 
明日からは三浦寛先生の担当です。
 

イスタンブール。