東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

般若身経そのキホン~その5~

「般若経(その2)」とは、生き方の自然法則のことである。

4つ記されている。

(詳しくは、「生体の歪みを正す」を購入し学ぶことを強くお勧めする)

 

生体の歪みを正す 橋本敬三論想集

生体の歪みを正す 橋本敬三論想集

  • 作者:橋本敬三
  • 発売日: 2015/03/26
  • メディア: Kindle版
 

 

1つは「呼吸」である。

毎晩、眠る前に仰向けになって、膝を立てて、下腹部に手を当てた

まま、お腹をへこませてから吐ききって、後に十分に息を吸う。

 

これを10回ぐらいやる事を勧めている。

目安として、1分間に2回から3回位の呼吸になることを目的とすること。

個人的には、それほど大変ではないと感じるのだが、呼吸を意識して行

ったりしない方は意外と多いので、慣れないと全くできないらしい。

 

2つ目に「飲食」とある。

歯の種類、その数にふさわしいようにすること。

また基本として、噛む回数を増やすこと。

 

よく唾液を分泌させて飲み込むように、ドロドロにして飲み込むことを

勧めており、動物食の過剰は不自然であり、その不自然さを認識する為、

よく噛むこと、唾液を分泌してドロドロにして飲み込むことを求める。

 

個人的には、ホントに唾液と混ぜてドロドロにまでして、全く気持ち悪

くならないのは、確かに素食である。

味がなくなるのは動物食で、味わい深くなるのは植物食と言ったものだ。

 

3つ目には、精神活動とある。

これは感謝の気持ちに気付き、その上で言葉として発するよう求める。

コレを継続し、こんこんと強く泉のごとく、日々抱くことを勧める。

 

その目的とは、ズバリ、不平不満をなくすこと。

 

橋本敬三先生は、人は天地の恵みと、親や人の愛情により、生きている

ことを自覚して、そのことに気づいたとき、口に出して感謝しなさい、

と、大自然と己との関係性を説いている。

 

そう、「言葉は運命のハンドル」なのだからネ、と理解しておけば良い。

 

またここで、「精神の正常強化法」という実践方法を紹介している。

時計など、一定のリズムの音に耳をすませ、その音に聞き入ること。

その間、雑念が湧いても気にせず、とにかく一定のリズムに聴覚を集中し、

一心に聞き入ることを勧めている。

 

これは注目に値する。

なぜなら、一般的に様々な周波数という音のリズムにさらされている私達

は、一定のリズムに聞き入るという”間”は、とても特別なことだろう。

 

そういえば、昔の車は時速90㎞位から「キンコンキンコン」と鳴っていた。

これもいつの間にか無くなったけれど、その理由を聞いて納得した。

耳に入る一定のリズムでは、いつの間にか、意識が遠くなるからだそうだ。