橋本先生の著書「生体の歪みを正す」の中に「般若身経」についての記載があります。
橋本先生は「般若身経(その2) 生き方の自然法則」という項の中で、息(呼吸)、食(飲食)、動(身体運動)、想(精神活動)という四つの営みとその営み方をそれぞれ紹介されています。
そして、動(身体運動)の営みに関しては「般若身経(その1) 身体運動の法則-その基本運動」という項で、具体的なやり方まで紹介されています。
「般若身経」を「生き方の自然法則」と「身体運動の法則-その基本運動」に分けて紹介しているあたりはとても興味深いのですが、
「般若身経(その1)」に記載されていた、前屈、後屈、左右側屈、左右捻転の六つの各動作が現在の「般若身経」のベースになっています。
今は、六つの動作について、「身体運動の法則に基づいたからだの使い方、動かし方としてまとめたもの」を「般若身経」としています。
初めて「般若身経」という名称を耳にしたとき、「なんだか宗教っぽいな」と感じましたけど、橋本先生は仏教の一番短い経典「般若心経」になぞらえて、身体のことを要約したものだから「心」ではなく「身」の字を当てて、ユーモアで名づけられたそうです。
僕たち操者は人に指導する前に、まず、自分たちが「身体運動の法則に基づいたからだの使い方、動かし方」を学習し、身につけていきます。