おはようございます。
今週は友松が担当いたします。どうぞよろしくお願いいたします。
今回のテーマは「私のズッコケ操体クロニコル」となります。
先日行われた秋季操体フォーラムでは、橋本敬三先生がまだ現役の頃のビデオの上映がされていました。
橋本先生の、あの声、喋り方を聞いていて、三浦寛先生の講習に参加した時の記憶がよみがえってきました。
当時、私は群馬から東京まで高速バスで通っていたが、講習初日は渋滞に巻き込まれ、一時間以上もバスの中で足止めをされてしまった。
予定では終点の池袋で降りて、お昼ご飯を食べても余裕だったはずなのに、それもままならず急ぎ山手線へ。
しかし、気が急いているものだから、焦りと空腹感で山手線の内回りと外回りを間違えて乗り込んでしまう始末。
すぐに気がついて大塚でÙターンしたが、はじめからのズッコケ感は否めない。
なんとか三軒茶屋まで移動し、冷や汗交じりの汗を拭いながらも講習所の一室に入ると、
なにやら皆テープレコーダーの声に聞き入っている。
声の主は橋本敬三先生であり、NHKラジオに出演した時のものだった。
私も入り口の傍に座り、聞き耳を立てたが、聞き耳を立てるまでもなく、随分と距離があるにもかかわらず話していることがよく聞こえた。
これは、橋本先生がとりわけ活舌が良いからというわけではない。どちらかと言えば、ゴニョゴニョっとした喋り方である。
また、政治家の街頭演説のような、大きな声を張り上げて自分の主張を聞いてもらおうとしているふうでもない。
活舌がよく大きな声で喋られても耳障りになる事があるが、そうではなく聞いていて耳触りが良く、なんだか心地よく安心してくる感覚。
そして、安心していられるから声も自然に入って奥にヒビイてくる感じ。
何か今までの日常の場面とは違う不思議な感じがした。
なにか、何に対してとか、誰に対してとか、対象は関係なく有難いと想える気持ちが満ちてくるのを感じた。