宇宙と呼ばれる銀河系太陽系のなか、地球は存在しています。
海と大地と空、その循環に様々なイノチの源である水が満ち、
大気中にある酸素を取り込んで、植物も動物も繁栄してきて、
いつも、いつまでも、重力のもと生物として生存しています。
この世界で生き残るため、最も必要な条件とは何でしょうか。
人間は動物です。
しかし、植物的な要素は多分に混在し、動的平衡を保ちます。
ホメオスタシス、サーカディアンリズム、バイオリズムの源、
例えば、手術で取り去っても代用するべく変化する組織こそ、
「環境」をサーチする「外臓」と呼ばれる皮膚(ファッシア)。
そして動きが見えなくても、見えないなかで活動を止めない
「内臓」消化器系、循環器系、泌尿生殖器系、脳脊髄神経系。
私たちは、もっと目に見えない「からだの動き」に興味深く
そのうごきに、流れに耳を傾け、響くものに共鳴してみると
人間のなか、混然一体となっている「植物」のメッセージを
受けとることができるのです。
ある生物進化に興味ある人間は、このように語りました。
「この世に生き残るのは、最も力の強いものでも、
頭のいいものでもない」
「それは、”変化”に対応できる”いきもの”なのだ」と。
そういえば、橋本敬三師は、露草(ツユクサ)を大変好んで
いたそうです。
この雑草扱いされている「ツユクサ」は、六月~十月に朝露
に濡れつつ、チョウチョのような真青な花を一日咲かせます。
この花のメシベは、オシベの上方に立ち上がり、他の花粉を
受けとれるように待ち望むのですが、夕暮れまでに受粉出来
そうにない頃には首を垂れ、自らのオシベを受け入れます。
この事実は、高望みをしてダメなら保険をかけて受粉するの
だな、と考えてしまいそうですけれど、それは早計です。
そうでなく「植物」は賢く、用心深いのです。
循環には新たな変化が必要、それには受け継ぐものも必要。
だからこそ、生命の流れを慎重に受け継ぎ、丁寧に生き抜く
ことで、四~五億年も繋いでいる、そのように感じるのです。
身近な植物の本質は「変化」に柔軟なこと。
操体の学問も、受け継ぐ意志と、柔軟な変化を取り込むこと
で「共生」して「進化」していく大切さを「愛」とする。
このように捉えつつ、学び続けていきたいと想っております。
それでは皆様、一週間のお付き合いに感謝いたします。
明日からは、Mr植物。滝澤副実行委員長にバトンを委ねます
ので、お愉しみに!