おはようございます。
私が操体臨床を営む店舗のまわりは、田んぼや畑ばかりです。
道路も舗装されてはいますが、農道がちょっと拡がったような道で、車の往来はほとんどありません。
その為か、犬の散歩コースにしている人も多い。
そこで問題となるのが犬の糞。これも環境問題ではないでしょうか。
最近はそれ程でもないのですが、以前は酷かった。
最初のうちは、出物腫れ物所嫌わずだからしょうがない、という気持ちで掃除していました。
しかし、来院者の車を止めるところに糞が落ちていたり、玄関の前に落ちていたりで「何で、わざわざこんなところにさせるんだ」と怒り心頭の時もありました。
見つけたら文句を言ってやろうと、いつしか犬の散歩をしている人を、犯人捜しみたいな目で見る事も多くなってしまいました。
自分でも、そういうのは嫌な気持ちになるのですが、腹の虫が納まらないという気持ちもある。
そんな時、一匹の野良猫が駐車スペースで用を足しているのを見かけた。
これを見て、私は何故か凄く「ほっ」としてしまいました。
飼い主が居て、飼っている動物にそうさせて、他人の迷惑かえりみず糞も放置したままならば、それは頭にくる。
しかし、自然に生きている動物が生理現象としてやってしまったのなら、それは仕方がない。
野良猫を捕まえて文句を言ってもしょうがないし、手間でも綺麗に掃除するしかない。
掃除するのは面倒だが、それでも私の心は晴れ晴れしていた。
被害妄想を拡大させていた事にも気づけたし、疑心暗鬼になっていた事にも気づけた。
この一場面で、心底が「ほっ」と安心出来たのを感じた。
人間の妄想苦ほど怖ろしいものはないのだから。