おはようございます。
日本は四方を海に囲まれた島国であり、その国土の大半を占めるのが大小の山々。
そして、大小の山々それぞれが宝の山。
宝の山といっても、そこに埋蔵金が埋まっているわけではない。
(埋まっているかもしれないが)
山は、その気候風土に相俟った植物、森林を携え、川を生じさせ、清らかな空気や水を育んでいる。
そこから受ける恩恵は、埋蔵金の比ではない。
森林と一体化した山、そこに生じる生態系からの採集、狩猟は、いにしえの人達にとって貴重な食料源であったであろう。
いにしえの人達は、やがて稲作をはじめるが、稲作にとって重要なのが水の確保。
水にしても、雨や雪を山が一旦蓄え、土の中で浄化させているから清らかでおいしい湧き水となる。
湧き水は、山の傾斜により所々より湧き、それが川を生じさせる。
そうして出来ている川であるから、川は平地で大きくなっても水の流れが保てている。
その御蔭で、稲作も盛んになっていった。
そして、時代が進むにつれて稲作だけでなく、平地での水の流れは物流の流れを生じさせ、様々な産業の発展にも寄与していった。
そうした発展も、元々をたどっていけば豊かな山々となる。
また、世界の文明の発祥には大河あり、とよく言われるが、その大河も山々がなければ生じない。
こうして考えていくと、山の恩恵はすそ野が広がるように広く、大きなものに思える。
日本には、山に感謝する風習が地域ごとにそれぞれあるが、素晴らしい事だと思う。
一週間のお付き合い、ありがとうございました。
来週は畠山裕美先生の担当となります。
どうぞ、おたのしみに。
友松 誠。