東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

テーマ山・・・7

おはようございます。

日本は四方を海に囲まれた島国であり、その国土の大半を占めるのが大小の山々。

そして、大小の山々それぞれが宝の山。

 

宝の山といっても、そこに埋蔵金が埋まっているわけではない。
(埋まっているかもしれないが)

山は、その気候風土に相俟った植物、森林を携え、川を生じさせ、清らかな空気や水を育んでいる。

そこから受ける恩恵は、埋蔵金の比ではない。

 

森林と一体化した山、そこに生じる生態系からの採集、狩猟は、いにしえの人達にとって貴重な食料源であったであろう。

いにしえの人達は、やがて稲作をはじめるが、稲作にとって重要なのが水の確保。

 

水にしても、雨や雪を山が一旦蓄え、土の中で浄化させているから清らかでおいしい湧き水となる。

湧き水は、山の傾斜により所々より湧き、それが川を生じさせる。

そうして出来ている川であるから、川は平地で大きくなっても水の流れが保てている。

その御蔭で、稲作も盛んになっていった。

 

そして、時代が進むにつれて稲作だけでなく、平地での水の流れは物流の流れを生じさせ、様々な産業の発展にも寄与していった。

そうした発展も、元々をたどっていけば豊かな山々となる。

また、世界の文明の発祥には大河あり、とよく言われるが、その大河も山々がなければ生じない。

 

こうして考えていくと、山の恩恵はすそ野が広がるように広く、大きなものに思える。

日本には、山に感謝する風習が地域ごとにそれぞれあるが、素晴らしい事だと思う。

 

一週間のお付き合い、ありがとうございました。
来週は畠山裕美先生の担当となります。
どうぞ、おたのしみに。

友松 誠。