東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

やまのはなし3

少ない山登りの経験のなかで、不思議に感じていることがいくつかある。

その一つに、インプットのことがある。

 

山中で湧き水の恩恵にあずかる。

登山の小休止に、板チョコをひとかけら口にする。

また腰を落ち着けて、一人用のバーナーを取り出して湯を沸かし、

インスタントコーヒーを淹れる。

ザックに忍ばせたおにぎりやパンを口にする。

 

これらのことが、平地で何かを食べたり、飲んだりするときとはまた異なり、格別な味わいに感じられる。

気のせいか、食べるペースも穏やかで、量も少しずつに変化している。

自然と食べ方が変わっているのが面白い。

 

汗を流してからだを使っているから、また格別に感じられることに加えて、

山の中にいるうちに、からだの「感じること」のスイッチがONになっているのではないかと思う。

 

もしくは、ただ自然な状態に還った、という表現の方が適切なのかもしれない。