東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

裏卦(3)りか

私が本格的に易を学び始めて15年くらいになります。
 
易を勉強しようと思ったきっかけは、橋本敬三先生が桜沢如一氏(マクロビオティック提唱者)の易に関する事を書いていたからです。
 
「無双原理・易」は、操体を学ぶ者であれば、一般教養として読んでおきたいところです。
私自身、マクロビをやっているわけはありません。
 
基本的に食べるものは「からだにいい、わるい」というよりも「快・不快」で選ぶようにしています。
 
身近に、長年健康のためにと30種品目の食事を続けた人が大腸がんになったり、マクロビ界の大物が亡くなったのは、リーキーガット症候群(腸に微細な穴があく病気)ということも聞いています。
 
それはさておき、「裏卦」これは「りか」「うらけ」と読みます。
私は「りか」と読むかな。
 
筮竹でもサイコロでも何でもいいのですが、最初に得た卦を「得卦」(とくか)と言います。
 
(私が習った易の流派は「卦」を「け」と読まずに「か」と読みます)
 
これが今の状況を表します。
 
さて、裏卦というのは、現状に隠された裏の動きや、隠された本心を表します。
 
臨床も似たようなことがあります。
 
本人が訴えている症状の「裏側」です。
 
大抵の治療家は、患者が「○○が痛い」と言えば、そこをケアする。
つまりはサイレンが鳴っているところをケアするということです。
 
操体や、東洋医学では、サイレンが鳴っているところをどうのこうのと触るよりも、裏側、例えば膝窩ひかがみや、サイレンがなっているところではない、裏にある火元、どこにあるか見えにくい火種にアプローチします。
 
物事の表面だけ診るのではなく、裏からもしっかり診なさいよ、ということなんだな、と思います。