振り返ると操体を学問にしていくことの中で学んできたことは「からだの本来在るべきありのままの姿」と「自然な動き」を感覚を通じて学んできたように思います。
これは操体の臨床をうける人に言うことですが
「操体法の臨床は3つのうつわを作っています。
ひとつは正当なからだに必要なつくり(構造)といううつわ。
ふたつめはからだの動きに必要な呼吸をするうつわ。
最後はからだがききわけていることをキャッチしていくための感覚といううつわ。
この3つのうつわが出来れば命の営みも自ずとからだの要求しているものに適うようになってきます。
これらを作っていく上で大事なのは自分の思考でからだと向き合わないこと。
からだが私達に教えてくれることは決して本や教科書には載っていないことなので、それを自分の物差しで理解しようとすると「むずかしい」と思ってしまうのです。
なのでからだという未知の世界を知っていくためには自分の得たことを消していく「引き算」の学びも必要なのです。