操体を学んでいく中で重要なキーワードとなるのが「感覚のききわけ」です。
橋本敬三先生はこの感覚を「勘」とも言われていましたが、人間が本来持ち合わせる感覚を原始感覚といい、この感覚には本来「快か不快」しかないと操体では説いています。
操体の臨床の中ではこの感覚との繋がりを重要視し、それを成すために「からだにききわけて」というキーワードを施術者は用いますが、これも般若身経がベースとなっています。
もちろん一人一人のからだ(つくり)も違えば、動きも、それまでの生き方も変ってくるので感じる微妙な感覚の違いはあるかと思いますが、臨床の中にしっかりと般若身経が土台にあれば自ずと「からだにききわける」ということも可能になってくるように感じています。
その下地になるものがあるからこそ、操体の臨床は患者の症状・疾患に捉われず、橋本敬三先生の言われていた「治すことまで関与しない」臨床も成立するのだと思います。
2020年秋季東京操体フォーラムは11月23日(月)勤労感謝の日 オンライン(zoom)開催致します。テーマは「操体法クロニクルズ」他。
登壇 三浦寛、半蔵、岡村郁生、瀧澤一寛、三浦寛幸、寺本雅一、畠山裕美他