東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

2008年春季東京操体フォーラムに寄せて(佐伯 惟弘)

民間療法、代替医療あるいは、健康運動に関心を持っておられる方から、「操体創始者の方は、何歳でお亡くなりなったのですか?」という質問を受けることがあります。


橋本敬三先生は、96才で大往生され、しかも床ずれ一つありませんでした。そして、見送られる方々に幸せを運ばれるようなお迎えだったそうです。」いつもこのような答えを返すようにしています。


人は必ず死を迎えます。このたった一人だけの旅立ちをどのように受け止め演ずるか、、、、そのために、操体を学んでいると私は思っています。
私の尊敬する師匠三浦寛先生は、「死ぬときが、一番気持ちがいいんだ。オレはそれを楽しみにしているよ。そして、あの世では橋本先生と操体の話を何年かして、また、二人でこの世に帰ってくるよ!ワッハハ、、」と楽しげに話してくださいます。


私もまた、そうありたいと願っています。橋本敬三先生が床ずれのない入床生活を送られたのは、自力自療の操体を実践されていたからです。水の中で穏やかな波紋を伝えるような動きを通して、「快」をききわけ、味わっておられたと思います。死の直前になっても実践出来る操体こそ「継続は力なり」のお手本になると思います。


からだという神秘的な大宇宙の声に耳を傾け、「快」という宇宙からの穏やかな波動に心もからだも委ねる。そこには、他人をも包み込むようなが流れと渦が生じ、時空を超えた旅がはじまります。もうそこは、生も死もない悠久の世界。


操体創始者の橋本敬三先生の人生は、操体そのものです。一番弟子である三浦寛先生は、操体の教えを忠実に守り、より深遠な世界を構築されている天才です。そして、我々実行委員は、三浦寛先生の弟子。操体の第三世代としての責任を担っています。
今回のフォーラムに参加される皆様、我々と一緒に第三世代の一員としてこれからの未来を作っていきませんか?



佐伯 惟弘