東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

触れる

操体法東京研究会では、毎年、定期講習が行われています。設立から多くの人々が操体を学び、現在操体臨床に携わる方は大抵ここの出身者です。
いつからか、受講生の間では、修行中は恋人はつくらないというのが暗黙の了解になっています。
当時より、先輩たちの口から何度も耳にし、実際に九州のとある先生などは今でもネタにされるようです。
三浦先生から直接言われたことは無かったような気もしますが、ある時それについてひとこと、「勉強より彼女のほうがいいに決まってんだろ」とのことでした。先生自身も、橋本先生の内弟子に入った当時、奥様と約束をしていたと聞いたことがあります。そのあたりの事情からの伝統なのでしょうね。
余所見をせずに集中して学ぶ期間は貴重です。

逆に以前の職場では、教育係の立場にいたりした時期もあり、施術を受ける機会が多かったですが、時に、「彼女つくった方がいいよ」とアドバイスをした記憶があります。最初の触れ方で、施術者の力量は相手に伝わってしまうものですよね。
それが雑だったり、ぎこちなかったりすると、まずいことになります。


操体を学ぶ前、この業界に入ったばかりの頃は、一緒に住んでいる相手がいたので、毎日練習していたものですが。家族でもいいのかも知れませんが、ちょっと違う気がします。

初めて東京操体フォーラムに一般で参加した時は、実技体験のあった回でした。
第二分析の介助をやっていましたが、皮膚を介して触れているんだという事が強く印象に残りました。

恋人に触れる時のように、あるいは赤ん坊に触れる時のように、丁寧過ぎるくらい丁寧でもいいくらいです。
根本的には同じなんじゃないかと思います。


辻知喜