東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

「私にとっての操体〜その1〜

今週から1週間担当する三浦寛幸です。宜しくお願いします。

私にとっての操体とは
「カラダを知り、心を知り、自然を知る。
 そこから自分を見いだし、己を知り、真理に触れる」
こういった事を学べる学問である。

カラダの使い方、心の在り方にしても学校の授業で教えてくれれば皆が健康でハッピーな人生を送れているはずなのだが、しかし学校にはそういった教育は無い。現在の学校とは社会を生き抜く為の一般常識や友達を作る場であり、自分を知る場ではないような気がする。カラダの使い方にしても心の在り方にしても若いうちから知っていれば自殺者増加等の現代社会が抱える問題は軽減出来たのだと思う。操体ではそのような学校では学ぶことが出来なかった体の使い方や心の在り方を学ぶ事が出来る。その点、20代の内に操体を学ぶ機会に恵まれた私はとても幸せである。
私の意識は180°変わった。「当たり前」が「有難い」という意識に変われたのである。

「呼吸が出来る、食する事が出来る、カラダを動かせる」

こういった日常生活の中で「当たり前」に行っている生命活動を一体どれだけの人が正しく感謝しながら行っているのか?恐らく大抵はこういった事自体に目を向けずに生活しているだろう。私は操体と出会いによって「自分の命が生かされている」事に気付き、当たり前に出来ている事に感謝する事が出来るようになったのである。

そういえば昔よく親から食事の時に「頂きます」「ごちそうさま」を言いなさいと何回も叱られたのを覚えている。命あるもの頂戴しているのでこういった感謝の言葉を口にしないのは罰あたりである。今ではこういった感謝の言葉を無意識に言えるようになったのだが、よく考えてみると私の命は幾つもの命の上で成り立っている。もしかすると昔食した牛肉一切れがなかったらこの命がなかったかもしれない。このように考えるとこの地球上に無駄な命など一つもないのである。私達は命あるものを頂戴しているので決して己の力だけでは生きている等と思ってはならない。人は自然に生かされているのである。
こういった意識の変化によって私は自分の生き方を変える事が出来た。今までは自分勝手な生き方をしていたのが命を愛する生き方に変わったのである。そしてこれからは学んだ「愛」を他の命に還元していくことが私の使命だと思う。そのためにも日々「愛と調和」をテーマに学びを深めていきたい。