からだのことを学んでいるうちに、「螺旋」というキーワードに対する興味が出てきた。
このキーワード、あらゆる現象に密接に関わっている気配がする。
「螺旋」は3次元曲線。
これを2次元の平面に投影すると「渦巻」という2次元曲線になる。
「螺旋」と一口に言っても、さまざまな種類があるらしい。
インターネットで検索するだけでも「〜螺旋」と名のついたものが沢山でてくる。どれもその表情が違って見えて面白い。
臨床に話を移して、介助/補助を受けている際のからだの動きのイメージ。ここにもこの軌跡が重なることがある。
「植物的な動き」は言い換えれば螺旋の動きとも言えると思う。
からだの動きの安定、充実感。
操者として、また被験者として。
動診、操法の中でいまいち充実感が足りないと感じる時。
また、介助に「隙間」があるなと感じる時、抜けているなと感じる時がある。
そういう時に目に見える動きも、目に見えない動きも。
そのどちらも含めて、「螺旋」の軌跡が関わり、さらにその「質」を吟味するのが大切なのではと感じている。
話はまた変わって漫画の話。
中学生の頃から愛読している漫画に「ジョジョの奇妙な冒険」という作品がある。
20数年続いている名作であるが、そのうちの第7部「スティール・ボール・ラン」にハッとする内容が書かれている。

STEEL BALL RUN ―ジョジョの奇妙な冒険Part7 コミック 全24巻 完結セット (ジャンプコミックス)
- 作者: 荒木飛呂彦
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この回転を駆使して、あらゆる現象を生み、妙技をもって目の前の出来事に向き合っていく。
その物語の後半、回転の「質」に関わるやり取りが描かれるシーンがある。
今までの回転とは違う、さらに質の高い回転を模索する必要性がでてくる。
そのとき、その人物は「黄金比の長方形」から生み出される回転の存在に気付く。
その「黄金長方形」から描き出される回転の軌跡は「黄金螺旋」である。
すごいなと思ったのは、この人物が「黄金比の回転」を生み出す時。
その原型となる「黄金比の長方形」を「自然界に存在するもの」から見出すことだ。
それは時に、舞い降りる「雪の結晶」からも見出される。
漫画の世界、フィクションの世界とあなどってはいられない。
操体を学ぶことに大いに役立つ情報が詰まっているように感じている。