若いころのミケランジェロは、
先輩の彫刻家である、ベルトルド・ディ・ジョバンニに、
弟子入りしたいと嘆願しました。
するとベルトルドは、ある条件を出したのです。
「大理石の彫刻をやりたいのか。
それなら大きな大理石採掘場で、石工職人として働いてこい。
大理石をよく知るんだ」
ミケランジェロは、尋ねます。
「どのくらいの期間でしょうか?」
その質問に、ベルトルドは答えました。
「採石場で二年間働くことだ。
それから彫刻を始めるがいい」
齢十代にして、既に一人前の画家であったミケランジェロも、
それを承諾し、石工を経た後、死ぬまで大理石彫刻を続けた。
この話が事実であろうと、伝説であろうと、どちらでもいい。
その生き様に、そのスタイルに、普遍かつ不変の美しさを感じる。
神の創造している世界とは、いまだ知らなかった世界を知ること。
興味の失せたものに執着せず、興味深い未知にくいつき生き抜く。
それは人間の進化であり、生物の進化であり、生命の神秘だろう。
4月30日(月)昭和の日に開催致します。
テーマは「スポーツ障害と操体」です