東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

くいつく反応その⑤

若いころのミケランジェロは、

先輩の彫刻家である、ベルトルド・ディ・ジョバンニに、

弟子入りしたいと嘆願しました。

 

するとベルトルドは、ある条件を出したのです。

「大理石の彫刻をやりたいのか。

 それなら大きな大理石採掘場で、石工職人として働いてこい。

 大理石をよく知るんだ」

 

ミケランジェロは、尋ねます。

「どのくらいの期間でしょうか?」

 

その質問に、ベルトルドは答えました。

採石場で二年間働くことだ。

 それから彫刻を始めるがいい」

 

齢十代にして、既に一人前の画家であったミケランジェロも、

それを承諾し、石工を経た後、死ぬまで大理石彫刻を続けた。

 

この話が事実であろうと、伝説であろうと、どちらでもいい。

その生き様に、そのスタイルに、普遍かつ不変の美しさを感じる。

 

神の創造している世界とは、いまだ知らなかった世界を知ること。

興味の失せたものに執着せず、興味深い未知にくいつき生き抜く。

 

それは人間の進化であり、生物の進化であり、生命の神秘だろう。

 

 

 

 2018年春季東京操体フォーラム

4月30日(月)昭和の日に開催致します。

テーマは「スポーツ障害と操体」です