東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

シンプルに、手近に

からだには自ずから「ととのう」働きが備わっている。

これはとても有難いことだ。

 

この作用に反発することなく、

あの手この手でいい関係を築いていくことが

操体の臨床にとっても、大切なプロセスとなってくる。

 

からだはモノではないのだけれど、

でも日々の生活の中で、生活時間に引きずられるような空間が続けば

気が付くとモノのように扱って消耗してしまっている瞬間がある。

その関わり方は、からだの治せる治癒力の向かい風となりうる。 

 

つねにからだとの程よい関係を持ち続けるために、

シンプルに、もっとも手近にできることは、

やはり、「感覚」をからだにききわけることなのではないかと

感じている。

 

感覚は、いうなればからだからのメッセージでもある。

それを受け取ろうとする姿勢だけでも、

からだにとっては、きっと追い風となる。

からだだって、無視されているよりは、ずっと嬉しい。

一瞬の間でもいいから、一日の中で、こういう空間を自分にもてたらいい。

 

さて、そうしたくても受け取り方がわからない。

感覚をききわけるといったって、何だかわからない。

簡単なようにいうけど、手探りで行うには色々な障壁があることは事実。

 

それなら、最初は専門家の助けを借りるという方法をお勧めする。

そのサポートが操体の臨床家にとっても重要な役割のひとつで、

数多ある引き出しのなかから

そのからだとその人に適った空間となるようにあの手この手で

臨床をデザインしてくれるはずだ。

 

ゆっくり時間がかかってもいいから、

その人なりの 「間」のつくり方を

見つけていくことができれば、

セルフケアの基盤になっていくのではないかと感じている。

 

一週間のお付き合いありがとうございました。

明日から友松実行委員が登場します。どうぞ、ご期待ください。