からだには自ずから「ととのう」働きが備わっている。
これはとても有難いことだ。
この作用に反発することなく、
あの手この手でいい関係を築いていくことが
操体の臨床にとっても、大切なプロセスとなってくる。
からだはモノではないのだけれど、
でも日々の生活の中で、生活時間に引きずられるような空間が続けば
気が付くとモノのように扱って消耗してしまっている瞬間がある。
その関わり方は、からだの治せる治癒力の向かい風となりうる。
つねにからだとの程よい関係を持ち続けるために、
シンプルに、もっとも手近にできることは、
やはり、「感覚」をからだにききわけることなのではないかと
感じている。
感覚は、いうなればからだからのメッセージでもある。
それを受け取ろうとする姿勢だけでも、
からだにとっては、きっと追い風となる。
からだだって、無視されているよりは、ずっと嬉しい。
一瞬の間でもいいから、一日の中で、こういう空間を自分にもてたらいい。
さて、そうしたくても受け取り方がわからない。
感覚をききわけるといったって、何だかわからない。
簡単なようにいうけど、手探りで行うには色々な障壁があることは事実。
それなら、最初は専門家の助けを借りるという方法をお勧めする。
そのサポートが操体の臨床家にとっても重要な役割のひとつで、
数多ある引き出しのなかから
そのからだとその人に適った空間となるようにあの手この手で
臨床をデザインしてくれるはずだ。
ゆっくり時間がかかってもいいから、
その人なりの 「間」のつくり方を
見つけていくことができれば、
セルフケアの基盤になっていくのではないかと感じている。
一週間のお付き合いありがとうございました。
明日から友松実行委員が登場します。どうぞ、ご期待ください。