東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

やってみる・ききわける④

最近基本に立ち還るということに興味がある。

そうやって、実際に「立つ」ということを感じてみると、重くなったり、軽くなったり、ふわふわしたり、踏ん張ったり、いろいろな変化が感じられておもしろい。

すぐに動かないことを「腰が重い」とか言うけれど、確かにそんなふうにからだを使っているし、反対にスッと動けるときは身軽で、確かにそんなふうにからだを使っている。ふわふわ感じる時は、足が地についていない感じがするし、じゃあ、踏ん張ればいいかというと、それもちょっと違う感じがする。そもそも、「からだをこういうふうに使おう」だと、コントロールに対しての反発みたいなものが飛んでくると感じることもある。

からだの使い方もからだに委ねてみると、今までとは違った基本が見えてくるように感じていて、大げさかもしれないけれど、それを感じることで世界の見え方、感じ方が変わってくるんじゃないかと思う。僕の中でも、固まっていたものが溶け出したり、硬かったものが柔らかくなったり、入らなかったものが入るようになったり、変化はある。「からだってどんなふうに動くのかな」と感じてみると、ありのままを見せてくれるような気もして嬉しくなる。

これも距離感なのかなって感じていて、コントロールしようとくっつぎ過ぎると「からだ」は窮屈になるし、無視してしまうと「からだ」と離れてしまうし、感じてみるくらいの距離感が「すき間」ができてちょうどいい。

2020年春季東京操体フォーラムはWeb配信で開催致します