東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

五日目 見える、見えない

今日ふと思い出したのは、小学生の時のことです。
 
今の幕張メッセの近所に住んでいた私は、小学6年の夏休み、数人のクラスメートと担任の先生の家に遊びに行きました。
 
帰り道、当時はまだ幕張メッセはなく、埋め立てもしていなかったので、国道14号の向こうは、海でした。

夕方、同級生の一人と、国道沿いの道を歩きながら帰ったのですが、東京湾の上に、丸い銀色の物体が見えました。丸くて銀色で、アンテナが一本立っていて、それがゆっくりと下降してくるのです。
 
小学校五年生くらいの頃から「ムー」(笑)を愛読していた私は
 
「おっ!きたぞ」と思いました。
 
私はその手のモノを見たのは初めてではなかったのですが、同級生に「あれ、見てよ」と言いました。

ちなみに、東京湾はよく未確認の飛行物体が多いので、当時は結構有名でした。私の書道の先生も、そんなのは全く信じなかったのだそうですが、ある夜、ベランダから見える東京湾上空に、未確認飛行物体を見て、考えを変えたと言っていました。
 
同級生は「アレは鳥だよ」と言いました。
 
どうみても、銀色の球形の物体で、上に一本アンテナのようなものが立っており、それが、ゆっくりと海に向かって降りてくるのです。


ゆっくりです。
 
 
どうみても鳥には見えません。
 
しかし、同級生は「鳥だ」と言い張ります。
 
私は可笑しくなって「どこが鳥だよ」と思いつつも球形の飛行物体を目で追います。
 
およそ1分くらいでしょうか。その物体は下降し続け、姿は海岸線に張られた網でさえぎられ、見えなくなりました。
 
その後も同級生は「鳥だ」と頑として言い続けました。
 
「石頭で頑固な子」で有名な子だったので、自分の認識範疇外のものは「絶対認めない」スタンスだったのかもしれません。
 
または、私の目には球形のアンテナつきの飛行物体に見えたのですが、彼女の目には、本当に鳥に見えたのかもしれません。

 

 

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