「般若身経」を学習する際は型や作法として身につけていきます。
そのような学習を通して感じたことは、今まで随分と偏ったからだの使い方をしてきたんだなということ。
それは、作法のおかげで、今まで気づかなかった癖に気づけるようになってくるということでもありあす。
昨日書いたように、「般若身経」を教わるまでは、僕にとっての前屈動作は準備体操やストレッチとしての前屈動作でした。それは、日常生活においても変わらず、ももの裏が突っ張っていようが、腰に違和感を覚えていようが、膝の裏筋を伸ばしてからだを前に倒していました。
たとえ違和感があっても、子供の頃から繰り返し行ってきたそのやり方だけが僕にとっての前屈動作だったのです。
それは、「前屈はこういうもの」という思い込みによる動きの癖でもありました。
しかし、作法を通して、膝をゆるめながら行う前屈動作に出会えたことは、それまでの動きの癖から解放されたと同時に、新たなからだとの出会いでもありました。
「般若身経」は実用的な面からいえば、動作の際の負担を減らして、無理なくからだを使えるようにするツールと捉えることもできますけど、自身のからだに対する理解を深める入り口にもなるようです。