般若身経を学習するうえで、その立ち位置を学習することはとても重要なことです。
昨日書いたからだの使い方、動かし方のルールに乗っ取った動きも全て自然体立位から始まります。
この立位のポジションも橋本敬三先生の時代から進化してきているが、なぜ進化してきたのかを考えなければならなかったのか。
その中で「何が人間のからだにおいて自然な状態なのか」を考えなくてはならない。
橋本敬三先生の著書「からだの設計にミスはない」の中で自然体を「ホッと一息はいて腰をちょっと落とし、膝をゆるめて全身バランスをとる」と記載しています。
この捉え方も手は小指、足は親指を運動力点、運動作用点としたからだの使い方、動かし方を元に考えられたものでありますが、この記載の中にある「膝を緩める」ということが「からだにとっての自然」を理解することにおいて重要なことになるのです。
自身の臨床の中でもこの「膝(現在は膝の裏筋)を緩める」ということの指導を行っているが、意外とこれが出来ない人が多いです。
それが出来ない人の特徴として腰が反っている、肩が挙がっている、背中が固まっている人が多いですが、こういった人達に一番効果があるのが日常動作の中で意識的に「膝の裏筋を緩める」ということを指導することで病の原因となる日常動作も自ずとからだが悦ぶものとなってきます。
それが自然に出来なければ手は小指、足は親指を運動力点、運動作用点にしたからだの使い方は出来ないということです。
先日書いた腰の状態と共にこの膝の裏筋の状態も般若身経において非常に大切なことで、操体の臨床の技術を身に付けることにおいても、これらが出来ていないと身に付けられないように感じます。
2020年秋季東京操体フォーラムは11月23日(月)勤労感謝の日 オンライン(zoom)開催致します。テーマは「操体法クロニクルズ」他。
登壇 三浦寛、半蔵、岡村郁生、瀧澤一寛、三浦寛幸、寺本雅一、畠山裕美他