東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

あなたに操体・操体法をお薦めする理由 3

おはようございます。

 

どんな世界でも、はじめから器用に何でも出来てしまう人もいれば、そうでない人もいる。

思うように上手くいかない人からすれば、器用な人は羨ましい。

しかし、器用な人も器用さゆえの至らなさがあるようです。


スポーツの世界では、優秀な選手が必ずしも優秀な指導者になっている訳ではない、とよく言われるが、何かつうじるものがあると思います。
すぐに上手く出来てしまう人は、それが当然の様に思えてしまい、なぜ自分は上手く出来るのかに気づけない面があるように感じる。

自分が当然と思える事でも、他の人にとっては当然ではなく大きな問題であったりする。
このギャップを埋められない限り、いくら自分が優秀な選手だったとしても優秀な指導は出来ないと思うのです。

いくら技術的な指導に熱心でも、やる本人の土台が揺らいでいては、十分な上積みは期待できない。
それを根性論でカバーして頑張らせると、かえって良くない結果を生む。

スポーツの分野によって、技術的な身体運動の違いはあるでしょうが、それ以前の、人間が健康で十分に満足して生きていく為の身体運動にも注目する必要がある。
操体はここに注目し、長年研究、研鑽を重ね、それを臨床の場で操体法として提供し、効果をあげてきた。

操体は、生きていく上で当然のように備わっているもの、いただけている物事に感謝しながら、それをより良く高めていく学問でもあります。
操体の学びには、スポーツの分野に限らず、何らかの指導的立場にある人にとって、知っておいて損はない、いや、知っておかなければならないものがあると思うのです。