東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

終業しない修行④

(つづき)


またある時。

その有名な画家はある機会に、若い画家にも伝えた。

 

若い画家は自信を失っていた。

「私は力がなく才能に欠けていると思う」と愚痴を言った。

 

有名な画家は断固として伝えた。

「力が足りないのではない、真剣さが足りんのだ!

 懸命にやりなさい。

 箒を持つのも重そうな若い奥さんでも、いざ火事となると、

 タンスでも、何でも持ち出してしまうではないか」と。

 

全く以て、そうなのだ。そのとおりなのだ。

 

生きることに、真剣さを持ち続けることができれば、

愚痴はおのずと少なくなってくるものだ。



操体の学問に「生かされし生命観」というものがある。

それは、橋本敬三師の哲学思想。

 

この「想念」を読み込み、臨床で実践し、感じて噛み砕き、

味わい飲み込んで、実践すること繰り返せば気付いてくる。

 

そのうち、よりよく生きているうちに愚痴は消えている。

実感としても、生かされていることに感謝ができるのだ。

 

毎朝、こう問い掛ける。

「おい!人生の主人公よ! 今も本気で生きているか?」

 

なによりも「生命」「からだ」にとって、素直でありたい。

 

(※有名な画家とは、故、横山大観氏)