東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

道中いったりきたりの記4

一度丁寧に作り上げたものを、一回分解してまた作り直す。

こういう「やりなおし」もどうも苦手なこととして過ごしてきた。

 

でも、勉強を続けていると、この作業こそ必要なことのように感じられてくる。

 

近年、注目されている、からだのなかで起こっている「オートファジー」という現象がとても面白い。

 

 

このプロセスでは細胞内のたんぱく質における合成と分解が、このからだが動かなくなる日まで、何度となく営まれている。そして、この過程が寿命と老化、免疫を左右する要因にも繋がっているらしい。

 

細胞で営まれているこのオートファジーを見習えば、「作りっぱなし」は老化に繋がっていくものとも考えられる。同じもののように思えても一旦分解して、再構成することには大きな意味がある。それが小さな細胞のひとつひとつで起こり、全体としての長寿にもつながる。本当に興味深い。

 

「学び方」にもイノチの永い学び方と、そうでない学び方があるのかもしれない。

そして、よくよく考えてみれば、うちの師匠なんて、まさにオートファジーの如く、分解と合成を繰り返す学び方の人だ。いつまでも若々しい学びのなかにいる。

 

だから操体という学問も、今も進化をし続けていられるのだと思う。

 

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2022年4月29日(金)祝日 
ハイブリッド開催(会場参加は、一般社団法人日本操体指導者協会会員優先)