おはようございます。
操体の創始者である橋本敬三先生の著書の中に「健康とは、個体の生命エネルギー収支のバランスがとれていて環境に適応する状態を言う」との一文がある。
健康について、生命エネルギー収支のバランスの大事さは理解できても、環境に適応する事が健康につながると言われても、ピンとこない人もいると思う。
それだけ自然環境と自分のからだとが、自分を生かしてくれているという事に、関心が向いていないのだと思う。
この自然環境が在るから、自分が意識していなくとも、からだが息をつけてくれる。
この事実一つとっても、有難く生かされていると言えるのではないだろうか。
しかし、自分の頭の回路は、そんなの当然の事と処理して、社会コミュニティや暮らしの状況、経済状況といった社会的な環境の方に、関心が向いてしまうのが実情といった感がある。
社会的環境に合わせるようにするのも必要な事だが、そればかりが先行するとストレスにつながってしまう。
大抵は、そのストレスで生命エネルギー収支のバランスを崩し、健康を害しているのではないだろうか。
元々の生命体の設計にミスはなく、からだは自然環境に適応するように有難く出来ている。
有難く出来ている事を当然とせずに、有難く出来ている事を更により良く、無駄のないエネルギー循環のバランスに更新させていく。
そこに、健康で充実した日々を送れる道筋があり、その上で寿命も長くなる。
自然の理というのは、人間がどうこう出来るものではない。
対して、人間がつくった人為、社会的環境というのは変えられるし、より良く変えていく必要がある。
健康の為により良く変えていくのであれば、自然環境とからだの関係性からの学びを基に変えていくのが良いと思う。
また、人為、社会的環境がどうしても自分自身に合わずにストレスであるならば、間をはかって距離を置いてみる、場合によったら逃げてもいい。
生きているという事は、生かされている事でもあるのだから、それを忘れずにいるならば何とかなると思うし、もっと良くなっているかもしれない。
自然環境と自然の理だけは、どこに行ってもそこに在るのだから。