東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

ミミズのごはん、私のご飯

以前、このブログでもご報告したことだが、昨年から思い立って、我が家の食生活で生まれる野菜の残渣は、プランターを使ったなんちゃってコンポストにて土に還すようにしている。

 

これも試行錯誤の最中だが、たしかに様々なプロセスを経て、土に還っていく様子に驚いている。

 

寒くなってきて、明らかに土壌微生物の働きが穏やかになってきたのを感じ、コンポストの分解速度も遅くなってきた。このまま、投入を続けても、コンポスト内の生き物の活動量を越えてしまうだけである。

 

どうしようかと考えて以前より大変興味を抱いていたミミズを飼うことにした。
いくつかミミズコンポストを商品化している会社があるようだったが、広島県にある光和商事株式会社の「金子みみずちゃんの家」の説明がとてもわかりやく、何よりもミミズ愛を強く感じたので、これにしようと決めた。

 

商品が届き、同梱されているミミズやコンポストに関しての様々な説明書やメッセージを確認し、改めて強烈なミミズに対しての探求心、未だ解明されていない不可思議な存在としてのミミズへの敬愛を感じ、やっぱりここにしてよかったと実感した。

 

おかげさまで、我が家の野菜くずはミミズのごはんとなっている。正確に言えば、土壌微生物とミミズのごはんとなっている。目にみえるミミズを飼いながら、目にみえない土壌微生物もともに育てていることがわかった。

 

土壌微生物がより分解しやすいように、そして、歯がないミミズが食べやすいように、野菜の残渣を細かく刻む。キッチンバサミを片手に野菜や果物の皮などをチョキチョキすることが我が家の日課に加わった。

 

この作業をしていると、先程までうち捨てられていた野菜くずが、まだ食べられそうなもの、美味しそうなもの、生命力にあふれたものとして感じられてくる。これがとても不思議だ。

 

大抵夕飯を口にした後、この作業をしているが、自分たちが食べ残したもの、また食べなかったものをチョキチョキ刻んでいると不思議な感じがしてくる。

 

これからミミズたちに与えようとしているもの。

先程、自分たちが口にせず残ったもの。そこから感じる生命力。


生活に密着している「食」という営みに関して、

自分にはまだまだそのなかに感じることがたくさんあるのではないかと改めて思う。