今週はフォーラムが重なったこともあり、畠山が執筆担当しております。
8月26日6時。三浦先生、岡村氏、さがゆきさん、私(畠山)の4人は羽田空港に到着した。昨年は京都のフォーラムが終わってから出雲の玉造温泉に行ったのだが、今回は京都に行く前に寄ることにしたのだ。一行は空港のカレーショップで一休みしてから手荷物検査を済ませ、搭乗ゲートへ向かった。朝から天気が良く、暑い一日になりそうだ。飛行機に乗り込むとすぐに飛行機は離陸し皆で窓から外の写真を撮った。やがて飛行機は雲の上に出て、地上は見えなくなったがそれでも一行は写真を撮りまくっていた。4人で色々話をしていると、あっという間に出雲縁結び空港に到着した。
飛行機からの風景。撮影は三浦先生
預けてある荷物を受け取って、出口を出ると、博多から夜行バスでやってきた秋穂氏と、出雲の住人、福田氏、それに福田氏の奥方が待っていた。今日はこれから一日レンタカーで出雲を回り、夜は玉造温泉に泊まる予定なのだ。
一行は福田氏の奥方に見送られて出発した。途中出雲ドーム(日本一の木造建造物)の横を通り、ひまわり畑や田んぼの中を走って出雲大社に到着した。
現在大社は「平成の大遷宮」の最中で、本殿は建設中だった。平成25年には、大遷宮が終了し、大國主大神が本殿に鎮座されるのだ。そのせいもあるのか、大社の門前町はリニューアル工事をしているビルが目立った。大社の鳥居の横でも工事をしていた。
http://www.izumooyashiro.or.jp/sengu.top.html
出雲大社の参道。
お手水をつかう。
拝殿で参拝を済ませ、お土産を買うと、そろそろ10時半だった。お昼を食べる事にしようと、私達は参道を戻る事にした。参道と鳥居の丁度中間辺りに広々とした草地があった。私も気になったが、さがゆきさんが「ここはすごい!」と、草地に向かった。地元の福田氏によると、出雲大社で一番パワーがあるのは、本殿というよりも、後ろの山らしい。建設当初の出雲大社は、巨大な神殿があり、その階段は山の上辺りまで続いていたらしい。この草地は、そのパワーが降りてくる通り道らしい。
さがゆきさんは「現代の巫女」と言われている。彼女は「『うた』をやってる」と言うが、完全即興というパフォーマンスを行う希有な存在である。完全即興というのは、まさに自らを無にして「うた」が降りてくるようなものだ。
三浦先生が、ゆきさんに向かって「何か表現してごらん」と言った。彼女は数秒目を閉じた。すると、涼しい風がすうっと吹いて、風が止まったのだ。それからゆきさんはまさに巫女に何かが降りてきた如く、草地に響くようなパフォーマンスをはじめた。歌詞があるわけでもなく、決まったパターンの旋律があるわけでもない、まさに「降りてきた」ような感じだった。私はこれをiPhoneで撮影することができた(なので写真は撮っていない)。
もっと不思議なのは、ゆきさんが二度目の表現を終えて、いつもの「素」に戻った瞬間、また涼しい風が吹き始めたことだった。
それから私達は参道を下りながら、途中で焼きかまぼこを食べたり、ソフトクリームを食べたりしながら歩いて行った。そこから少し車で移動して「荒木屋」という出雲蕎麦のお店で早いお昼にすることにした。出雲蕎麦というのは、めんつゆをつけて食べるのではなく、丸い器に入れて重ねたお蕎麦に、紅葉おろしと細葱、海苔をのせ、上から濃いめのめんつゆをかけて食べるのだ。つゆは独特の形のびんに入っている。最後は蕎麦湯が出てくるので、つゆを少し入れて飲む。
「オトナ」が何故蕎麦が好きなのか、やっと何となく分かってきた今日この頃だ(笑)。
出雲蕎麦のあとは、日御碕神社(ひのみさきじんじゃ)へ移動した。向かう途中の曲がりくねった道路から日本海を眺めた。いい景色だった。
神社の境内で暫く休憩を取ったあと、今度はグラスボートに乗ることになった。
グラスボート「うみねこ号」結構年季が入っている(笑)
天井からぶら下がっている青くて四角いものは、いわゆる「ゲロ袋」である。
私はグラスボートの乗り方を知っているので、最初は秋穂さんと後ろの展望デッキにいた。最初は海の底は見えない。見えるような場所に移動したら船の底のガラスを覗けばいいのだ。最初から覗いていると船酔いしてしまう。
船は小さな港を離れ、沖に向かった。もの凄い揺れだが海風のきもちよさのほうが勝る。
階上から見た出雲日御崎灯台世界灯台100選にも選ばれた灯台。
その後、船は浅瀬でスピードを落とし、海の底見物となった。小さい魚の群や、たまに現れる大物、海藻の森を上から眺めた。やはり、余り下を向いて集中するのは良くないらしく、ゆきさんが少し船酔いをしたので、三浦先生が展望デッキで治療をした。そのお陰で船が港に戻る頃には、彼女はすっかり元気になっていた。
その後は「島根ワイナリー」に移動。意外かもしれないが、島根はワインの醸造が盛んなのだ。砂地なので水はけがよく、ぶどうの栽培に適しているらしい。白ワインは特に評価が高いそうだ。少し甘めというイメージがあるが、新酒はフルーティで口当たりがいい。
このワイナリーは、試飲コーナーがあるのだ(笑)。運転手の福田氏には申し訳ないが、ゆきさんと私はこれが目当てだったりする。有料の試飲コーナーもある。私は無料試飲のコーナーに置いていなかった、無添加の濃いめの赤ワインを見つけ、試飲を申し込んだところ、担当の方がサービスしてくれた。これが非常に美味しかったので、ゆきさんと私で一本ずつ購入した。海外産のワインはほぼ間違いなく(チリなど一部無添加ワインもあるが、その場合はリーファーという冷蔵船で運ぶ)亜硫酸塩という酸化防止剤が入っており、これがワインの二日酔いの原因となる。島根特産「あご(トビウオ)野焼き」(ちくわ)や、のしいか、カワハギなどを買って、次の目的地へ向かった。
次に向かったのは、今日の宿泊地でもある、玉造温泉(たまづくりおんせん)入り口にある、いずもまがたまの里伝承館へ。昨年もここに寄ったが、石とか貴石、鉱物好きにはたまらないところだ。この8月31日でサービスをやめてしまうそうだが、足湯があり、自由に入れるようになっている。気温が高くてお湯は結構熱いが、膝から下をお湯に浸けるととても気持ちよかった。
その後、目的地である玉造温泉「長楽園」へ向かった。この温泉には「日本一大きな混浴露天風呂」がある。
チェックインして、一休みしてから「混浴ではない露天風呂」へ行くことに。そこで浴衣を着ることになったが、一つ事件が起こった。男性諸氏は「着物は男は左前で女性は右前」というのである。ずっと「女も左前」だと思っていた私は少し心配になってきた。右前は死んだ人じゃないのか?圧倒的多数の声で、私は浴衣を着るのが面倒になってきたが、結局「女も左前」ということが分かって浴衣を着た。ちなみに女性が右前なのはブラウスとか、洋服である。理由は「男性が脱がしやすいように右前」なのだ(何故かこういうことは知っている)。
その後、温泉旅館的な夕食の時間となった。島根牛のステーキはじめ、あわびの天ぷらなどに舌鼓を打ったのだった(写真は追ってアップ致します)
そして、いよいよ混浴露天風呂の時間となったのだった