(続き)
皆様に,皮膚って本当に素敵だなぁ、という実感をもって頂けたら、
という想いも含めて、もう少し改めて見直してみよう。
前回迄のブログで確認して頂けたように、「触れられる」および、
「触れる」という、感じるメカニズムについて、皮膚情報を含んだ
”外因性トップダウン入力”のみで、知覚可能と証明された。
つまり、本人の意図的介入がなく、皮膚は皮膚だけで感覚できる。
従来の仕組みである連合入力と、からだの無意識で使い分けていた
ということになるのだ。
ワタシ自身が思うに、これは本当のところ”知覚”というよりも、
”皮膚自体”が主観的体験になっているのと同義なのだろう。
改めて見直してみると、皮膚感覚っていうのは不思議なのものだ。
ワタシの意識、そして、からだの無意識の使いわけがある......。
”内因性トップダウン”によるフィードバック回路との共感覚も、
まわりの空間といった環境における生命感覚として、よりすぐれた
方向へと向上したい意欲と、内部環境における動的平衡の安定感。
これは、からだの最も表面に位置している”皮膚”によって、生ま
れつき保証されていたのである。
生まれながらにして、元々備わっているイノチそのもの、生命感覚。
それこそ、前回のテーマ「憶の快」に通じているような、生命の歴史
を刻み込んだDNAにおける、凄まじいまでの情報量を蓄積し、経由
して更に進化させながら、地球の欲求、宇宙の欲求というものがある
のなら、私達は共振・共鳴・そして同期させながら共に学んでいるの
ではないだろうか。
操体の深化そのもの、地球誕生以来の生命史を更に刻み込んでいく。
操体の臨床は「三位一体」と言うのだが、まだその先もある......。
(続く)
2019年春季東京操体フォーラムは4月29日の開催です。
テーマは2018年秋に引き続き「身体芸術と操体」です