東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

みなおせること④

(続き)

 

皆様に,皮膚って本当に素敵だなぁ、という実感をもって頂けたら、

という想いも含めて、もう少し改めて見直してみよう。

 

前回迄のブログで確認して頂けたように、「触れられる」および、

「触れる」という、感じるメカニズムについて、皮膚情報を含んだ

外因性トップダウンのみで、知覚可能と証明された。

 

つまり、本人の意図的介入がなく、皮膚は皮膚だけで感覚できる。

従来の仕組みである連合入力と、からだの無意識で使い分けていた

ということになるのだ。

 

ワタシ自身が思うに、これは本当のところ知覚というよりも、

皮膚自体が主観的体験になっているのと同義なのだろう。

 

改めて見直してみると、皮膚感覚っていうのは不思議なのものだ。

 

ワタシの意識、そして、からだの無意識の使いわけがある......。 

 

”内因性トップダウン”によるフィードバック回路との共感覚も、

まわりの空間といった環境における生命感覚として、よりすぐれた

方向へと向上したい意欲と、内部環境における動的平衡の安定感。

 

これは、からだの最も表面に位置している皮膚によって、生ま

れつき保証されていたのである。

 

生まれながらにして、元々備わっているイノチそのもの、生命感覚。

 

それこそ、前回のテーマ「憶の快」に通じているような、生命の歴史

を刻み込んだDNAにおける、凄まじいまでの情報量を蓄積し、経由

して更に進化させながら、地球の欲求、宇宙の欲求というものがある

のなら、私達は共振・共鳴・そして同期させながら共に学んでいるの

ではないだろうか。

 

操体の深化そのもの、地球誕生以来の生命史を更に刻み込んでいく。

 

操体の臨床は「三位一体」と言うのだが、まだその先もある......。

                                (続く)

 

2019年春季東京操体フォーラムは4月29日の開催です。
テーマは2018年秋に引き続き「身体芸術と操体」です