東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

モノもからだも

前日テーマに挙げてみた「モノ」に関して感じたことは、

初日にテーマで触れた「からだ」に向けても同じようなことがいえると思っている。

 

モノは使い込まれ、人が手をかけていく事などを通して、

良くも悪くも味わいのようなものが生まれる。

これは新品には備わり得ない、モノに宿るなにかだ。

 

結果的に愛着が生まれれば、そのいのちは世代を超えて引き継がれることだってある。

使い捨ての超消費社会の真っ只中にあっても、

人の寿命よりも長生きするモノは未だに存在する。

 

何にせよ、「使う」、「手にしている」という関わり方が、

初歩的で、重要なメンテナンスそのものになっていると感じる。

「使い方」を工夫し、手入れをしていく意志があれば、モノの寿命はそれだけでも延びていく。

 

前日のイギルの一件以降、「使わないこと」の影響について考えるようにしている。

忘れ去られている、意識に挙がっていないなど、色々な「使わない」状況が在る中で、

その中でも、「無視している」状況というのは、また独特な態度が在るように感じる。

 

使い方に多少の難があっても、何とか間に合っていける。

「モノ」にとっても「からだ」にとっても、

この「無視する」という態度は一番堪えるのではないかと思う。