(続き)
毎年の訪れる春、花粉症であろうと、四季のある国に生まれてよかった。
スギもヒノキも、受粉してもらうために、生命の素となる花粉をとばす。
この大気中に飛んでいるものは、見えていても、見えていなくても同じ。
置かれている環境の場において、どのように受け取っているのかが大切。
左眼に見えているものは、視神経交差を介し、右脳後頭葉の視覚野へ通る。
右脳は「直感」、視覚野や聴覚といった五感、そして「空間認知能力」を
主にコントロールしている。
直観的判断力などを担っているので、「感性の脳」とも言われ、「右脳」
優位状態における「からだ」の意識、それにより生じる生命環境において、
先入観にとらわれない、冒険意識の強化状態を得やすいと考えられる。
右眼に見えているものは、視神経交差を介し、左脳の後頭葉視覚野に通る。
左脳は「論理」、言語脳とも呼ばれ、言語処理や論理的思考などを司る。
左脳優位状態における「からだ」の意識、それにより人間は、冷静に物事を
順序立てて進行させる能力や、状況を把握し、感情を正確に言葉で説明する
ことに意識を伴っていくことに長けてくる。
右半身は左脳優位、左半身は右脳優位で繋がっているので、脳科学者の米山
公啓氏によると、左脳優位では生真面目人間となりやすく、セオリー重視で
考え過ぎとなり、正解を導きだすのは得意でも、突飛な発想は苦手。
右脳優位にすると直感で、0を1にする発想も生じやすくなる、という。
(アレも、いつも同じ手順で同じやり方で、同じ時間で飛ばすのではねぇ)
つまり、生命現象は退屈な意図やマンネリ思考は拒否するようなのである。
もっといえば、生命の細微な反応、繊細な感情を見逃している恐れもある。
生活のなか、左脳優位生活をしている人に、右脳に「とばす」ヒントもある。
「視覚」において右脳優位環境にするのは、色彩の感覚を意識すること。
「嗅覚」において右脳優位環境にするのは、匂いの記憶を意識すること。
「感情」において右脳優位環境にするのは、感触を言葉に想像して意識すること。
「聴覚」において右脳優位環境にするのは、響く方向やリズミカルを意識すること。
「皮膚感覚」においては、左半身と右の顔面・頭部にバランスを生じさせること。
また面白いのは、読書の際「速読」をする(努力含む)とき右脳は活性化する。
瞬間的に内容を把握する必要性は、判断力を司る右脳に直結している。
意識をとばす、この人間の認知能力は、繋がりのあるおおきな空間でこそ生きる。
左半身には、元々類稀なる働きをもたせているということだ。
空間認知能力とは、50歳をピークに下降線をたどる。
認知症の予防は右脳から。認知力を維持するにも、リズミカルな散歩を愉しみ、
雲の位置や流れを瞬間的に把握し、気象観測を匂いや感触に例えて空を見上げ、
自分と天、歩く地の形状を、瞬時に距離感として捉えていく。
皮膚を磨くようなアレも大事。
まさに雲を掴むような能力を50過ぎても90でも常に目覚めさせておきたい。
ということで、一週間のお付き合い、有難うございました。
明日からはお待ちかね、日下実行委員の登場です、お愉しみに!