東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

欠をどう補うか。

おはようございます。

 

皆さんそれぞれ生計を立て、暮らしを営んでいると思います。

そのライフスタイル、ライフワークの中で、それぞれ夢や希望、願望、そして欲も持っていると思います。

それはそれで良い事であり、欲も自分の生きる意欲や、他人様の生きる意欲につうじるものであればいいと思う。

しかし、自分の欲を満たしたい欲求ばかりで、他人やまわりの環境、自分のからだなどお構いなしというのはいただけない。

 

欲という字は、谷と欠(からだをかがめたさま)からなる。

言語の由来に諸説あるが、欠と谷で、心中に空虚な穴があり、お腹がへってからだがかがむことを示すという。そこから空虚な不満があり、それを埋めたい気持ちやその心持ちのことを指すようになったという。

 

また、欲は慾とも書く。

こちらの慾の字の方が、心が満たされずに欠乏した状態をよく表していると感じる。

この心の中の欠乏は、時にからだの生理的欲求をも歪めてしまう。

例えば、心の空虚な不満は食欲にも影響し、からだの求め以上のものを欲してしまい、それで自分は満足感を得られても、内臓負担を生じさせているケースが多々ある。

 

たまの贅沢は必要だと思うが、毎度毎度からだに負担を強いていれば、元気はなくなっていき、生きる意欲の低下にもつながる。

これは免疫系のバランスにも大いに影響している。

だから、そのためにも「からだにききわける」という事が大切。

この場合であったら、その後の後味も含めて、からだにききわけてみるという事。

 

自分の慾から健康を損なう(欠く)事がないようにする為にも、からだにとってどうなのか、という気付きを持つ事だと思います。