これまで操体の臨床を通じて何度か信じられないようなからだの治癒力を目にしてきました。
ずっと立てなかった年配の人が急に立てるようになったり、歩行困難の人が歩けるようになったり、うつ病が改善したこともあります。
なぜそのような現象が起こるのと常に問いかけていますが、最近はこれらは大げさなものではないように感じています。
歳を重ねるに連れて失われていくからだの感覚。
また痛みによってそれに捉われてしまう心。
そういったものから解放され、本人の意識がからだに向けられた時に信じられない治癒力が発揮されているのだと思います。
操体の臨床は治すことではなく、そういった「からだへの気付き」を問いかけているのです。