東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

スキャンダルと正義(五日目)

ここ数年、週刊誌などによる芸能人のいわゆる「不倫」スキャンダルが盛り上がっています。
 
少し前も、一世を風靡した音楽プロデューサが引退表明をしました。
 
この辺りなんですが、「なんとなく許されちゃう人」と、「叩かれて許されない人」に分かれるような感じですね。この人は後者でしょう。
 
私は基本的にテレビを観ないのですが、なんとなく女性と、人に羨まれるくらい稼いだ人などに対する風当たりは強いような。
 
この辺り「自分ばかりいい思いしやがって」という妬みが見え隠れするような気がします。
 
そして、政治的に考えると、なにか政府に困るようなことがあると、スキャンダルとかその手のニュースが出回るような気もします。情報操作かもしれません。
 
 
これは、東洋経済
「フランス人は日本の不倫叩きが心底フシギだ」という記事です。
 
そして、確かに日本は古事記万葉集の時代、いや、江戸時代までは、日本は大きな意味での「恋愛」に対して大らかな国だったわけですよね。
 
日本人の農耕民族性なども書いてありますが、日本の民俗学などを読んでみると、
農村などでは、一人の女性を村民皆で共有した。なので、生まれた子は、村全体の子どもとして大事に育てた、とか、夜這い文化とか、秋祭りの時はそれこそ乱交(生まれた
子どもは上記のように村全体の子として大事に育てた)みたいなこともあった
わけです。
 
 
そして思い出すのは
上記の「フランス人は・・」にも出てきますが「汝らのうち罪なき者、石もてこの女を打て」という聖書の言葉です。ヨハネ福音書第8章)
 
これは「姦淫したものは石で打ち殺せ」というモーセの律法から来ています。
 
エスが説教をしているときに、パリサイ人や律法学者が姦淫した女を連れてくるわけです(この辺り、相手の男は罰せられないのかというのがそもそも男女差別ですね)。
姦淫した女を罰する為にイエスに聞くわけです。
そうすると、イエス
 
「あなたたちの中で、一度も罪を犯したことがない人間が彼女を罰しなさい」と言うのです。
 
そうすると、一人去り、二人去り、残ったのはイエスと女だけになりました。
 
スキャンダルや不倫を暴くのは、雑誌記者の仕事と言えば仕事ですが、それに乗っかって、全くの他人が「許せん」とか騒ぐのはどうなのでしょう。
 
 
「許せん」と騒ぐ人達は、匿名性もあるので騒ぐのでしょうが、この世に叩いてホコリの出る人はいないと思うのですよ。
ホコリとか黒歴史とか、生きていれば何かしらあるハズなんです。
 
 

*1:日本の民俗学を「性」の方面から紐解いたマンガ。原作は「密教僧 秋月慈童の秘儀 霊験修法曼荼羅」の永久保貴一さんです。絵柄がカワイイのでそんなにエロくはありません(笑)