東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

「すること」と「しないこと」のバランス

からだという現象物体には、その構造(つくり)を動かすにあたっての原理原則がある。その法則を身体運動の法則と呼び、この理を自分事として、また自身のからだを通して学習していく。その時に足掛かりになるのが、操体でいうところの「般若身経」である。

 

般若身経を体感・学習することで、それまで、意識してこなかったからだの使い方、動かし方にスポットがあたり、敢えてからだにとってその理に適った使い方、動かし方をするという習慣が生まれる。

 

「敢えて、する」という事を繰り返すことは、その裏側で「敢えて、しない」ということの素養が育まれることではないかと思う。

 

意識的にしなくなることもあれば、学習の過程でほとんど無意識に選択肢のなかから消えていたということもある。

 

敢えて「すること」と「しないこと」。

この両面について、からだを通してのバランスとして体感していくことができることも「般若身経」の大切な副産物だと思う。