東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

2017-03-01から1ヶ月間の記事一覧

歓びの声

まばたきする間の変化ということが臨床の中で日常的にあたりまえのようにおこっている。 それは私にとってはからだの歓びの声にきこえてくる。 からだの声にこたえられるということは、私自身の身心もさわやかで、きもちのよいものである。 一瞬一瞬にからだ…

必ずおとずれる

だが…それは静かに、着実に歩み寄ってくる。 もしくは、予想を裏切るように突然やってくる。 それは、ひとりとして例外はなく、いつか必ず対面する。 あろうことか、本人も知らないうちにやってくる。 それが、死。 死を意識すれば、人の生は否応なく正解を…

学び続けているということ

私は私の時代を生きている。 操体の学びもこの世のご縁とつながりの中で、生まれ、育ったもの。 その感性に導かれるままに、自ら熱く、自ら歩みはじめた。 学びの中で、異なる景色がみえはじめ、みえたものが実るように励んできた。 その姿をみて、冷やかし…

意志が導く

ことには、ことのはじまりがある。 なんでも「最初の決心」が一番重要だ。 それが、どこまでもついてまわる。 たとえば名誉とか、利益のためにはじめたことは、やればやるほど欲が透けて見えてしまう。 いくら豊かな知識でも、いくらすばらしい言葉で飾った…

喜んでやる

学んでいるなかで、その都度、やっておかねばならないことが必ずあるなら、それは誰かがやらなければならない。 もし、誰もやらないのなら、喜んで自分がやることだ。 しかし、誰もやらないということは、腹の底からの覚悟がいる。 大変だから誰も手をつけた…

自分と向き合う

今日から7日間、三浦が担当します。 よろしくお願いします。 自分にとって最もつまらぬことは、自分との約束を破ることです。 自分の美学を破ってしまったら、一体、誰に向かってつぐなえますか。 人が本来、備えている力を本気という。 お前は、本気で生き…

皮膚へのアプローチの歴史(7)

最終日になりました。 「アプローチ」と「メッセージ」というのは、 「からださん、どうですか?皮膚を介して教えて」というこちらからのアクションに、からだが「ハイ、きもちいいですよ~」と、答えを返してくれることなのではないでしょうか。 そういえば…

皮膚へのアプローチの歴史(6)

渦状波を受けたクライアントから「家でセンセイの真似したけど、全然効かない」という話を聞くことがあります。 仲間に聞いてみても、やはり「クライアントが真似してやってみたけど反応がなかった」という話を聞きます。 これは、操者自身の「作法」や「呼…

皮膚へのアプローチの歴史(5)

そして実際に「渦状波®(かじょうは)」を受けて頂くと「気功ですか?」とか聞かれたりします。私は外気功もやりますので(操体とはミックスしませんが、外気功のスキルは非常に役に立っています)違いがわかるのですが、気功はエネルギーの移動があります。…

皮膚へのアプローチの歴史(4)

皮膚へのアプローチが何故生まれたかというと、第一分析、動きの操体では対応できない患者さんの存在があったからだと聞いています。 動けない場合は手も足もでないという、まさに操体の盲点です。 その時、三浦先生から「生体の歪みを正す」の一節に「運動…

皮膚へのアプローチの歴史(3)

皮膚へのアプローチ、すなわち渦状波を受けて、どんな感じがするのでしょう。 ある人は、全身の毛穴が開いたようになったとか、ある人は自分が宇宙空間に浮いているようだったとか、ある方は、私は実際横で見学させていただいていたのですが、エクスタシーと…

皮膚へのアプローチの歴史(2)

私も最初は「操体は動かすものだ」という固定観念があったりして「??」という感じでした。 が、その後、座骨神経痛(臀部の筋肉注射ミスらしい)で三浦先生に患者としてかかった(まだ弟子入り前)時、皮膚へのアプローチ、すなわち渦状波を受けたわけです…

皮膚へのアプローチの歴史(1)

こんにちは。畠山裕美です。一週間よろしくお願い致します。 アプローチとメッセージ、というテーマで、 「皮膚へのアプローチ」 「皮膚からのメッセージ」 という言葉を思い出した方も多いのではないでしょうか。 皮膚からのメッセージ―操体臨床の要妙part …

目的意識。

おはようございます。 満開だった白梅も、そよそよと吹く春の風にふかれながら、一枚、また一枚と花びらを散らせています。 ♪吹け~ば、飛ぶような、将棋の駒に~♪ 往年のヒット曲が浮かんできました。王将という曲で、作詞は西條八十氏、作曲は船村徹氏、歌…

不足の美より。

おはようございます。 夜に見る月も、冬の寒く張り詰めた空気の中で見る白い月とは違い、なにか朧気。 この朧な月も、週の始まりの頃は満月でしたが、日が経つにつれて欠けていき、週の後半になってくると半分近くが欠けてきてしまいました。 「花は盛りに、…

コンサルタントとしてのアプローチ・・・4。

おはようございます。 操体の臨床は妙な世界です。患者が治療者になったり、患者から先生と呼ばれている治療者(操者)が、患者のからだに対して、先生と崇め慕う場でもあります。 操者は、患者のからだの要求というアプローチに対して、アプローチで返す、…

コンサルタントとしてのアプローチ・・・3。

おはようございます。 操者はコンサルタント。こう書くと経営コンサルタントとか企業コンサルタントのようなイメージを持つ人がいるかもしれませんが、そうではありません。 経営コンサルタントとか企業コンサルタントといった通常のコンサルタントであれば…

コンサルタントとしてのアプローチ・・・2.

おはようございます。 治すのはからだであり、自分自身が治療者となる。その治しに向く、からだは何を求めているのでしょうか。少なくとも自分の我欲が求めるような、お金とかステータスのようなものは求めていないでしょう。では、どのような求めがあるので…

コンサルタントとしてのアプローチ。

おはようございます。 ふと操体創始者、橋本敬三先生が「さしずめ、ここは患者の墓場だ」と自身の営む温古堂について言っていた、と聞いたことを思い返していました。 当時は全国各地から「どこに行っても良くならない」「何をやっても治らない」といったよ…

道行く人を見ていて。

こんにちは。 梅の花がほのかに香り、陽の光にも春の訪れが感じられる今日この頃です。私の住む地域も、からっ風が吹かなければ、日中は穏やかでついウトウトしてしまう陽気なのですが、雲が立ち込みひとたび風が吹くと、春めいた空気は飛ばされ、土煙ととも…

てがみがくるまえに

童謡・唱歌で有名な「やぎさんゆうびん」を 7日間、「臨床」の観点から覗いてみてきました。 やぎさんゆうびん (はじめましてのえほん) 作者: まどみちお,渡辺有一 出版社/メーカー: チャイルド本社 発売日: 2009/12 メディア: 単行本 クリック: 1回 この商…

しかたがないので2

童謡・唱歌で有名な「やぎさんゆうびん」を 「臨床」の観点から覗いてみています。 『やぎさんゆうびん』作詞:まど みちお 作曲:團伊玖磨 1しろやぎさんから おてがみ ついたくろやぎさんたら よまずに たべたしかたがないので おてがみ かいたさっきのて…

よまずに たべた2

童謡・唱歌で有名な「やぎさんゆうびん」を 「臨床」の観点から覗いてみています。 『やぎさんゆうびん』作詞:まど みちお 作曲:團伊玖磨 1しろやぎさんから おてがみ ついたくろやぎさんたら よまずに たべたしかたがないので おてがみ かいたさっきのて…

さっきのてがみ

童謡・唱歌で有名な「やぎさんゆうびん」を 「臨床」の観点から覗いてみています。 『やぎさんゆうびん』作詞:まど みちお 作曲:團伊玖磨 1しろやぎさんから おてがみ ついたくろやぎさんたら よまずに たべたしかたがないので おてがみ かいたさっきのて…

しかたがないので おてがみ かいた

童謡・唱歌で有名な「やぎさんゆうびん」を 「臨床」の観点から覗いてみています。 『やぎさんゆうびん』作詞:まど みちお 作曲:團伊玖磨 1しろやぎさんから おてがみ ついたくろやぎさんたら よまずに たべたしかたがないので おてがみ かいたさっきのて…

よまずに たべた

童謡・唱歌で有名な「やぎさんゆうびん」を 「臨床」の観点から覗いてみています。 『やぎさんゆうびん』 作詞:まど みちお 作曲:團伊玖磨 1 しろやぎさんから おてがみ ついた くろやぎさんたら よまずに たべた しかたがないので おてがみ かいた さっ…

やぎさんゆうびん考

おはようございます。 瀧澤さん一週間ありがとうございます。 操体臨床のホントのところ。 それを「生音」で聴いているようでした。 今年開催される4月の春季フォーラムの醍醐味のひとつは 操体臨床の「事例発表」の機会をたっぷり体験できることです。 操…

誰の手の中にも

今回のブログテーマは「メッセージとアプローチ」で す。 自分自身にとって身近に存在する「臨床」を通して、 一週間このテーマと向かい合ってみました。 「どんなメッセージを発することができるのか」 「どんなメッセージを受け取ることができるのか」 「…

「これでいい」もあり

「よく分からないです」 臨床後に「今どんな感じですか?」と伺うと、こんな 返答をいただくことがあります。 操体に出会う以前は「よく分からないです」と言われ ることに不安を感じていました。自分のやったことが 効いているのか、効いていないのか分から…

元に戻ると何になる?

「続けないと元に戻るんですよね?」 初診の時点でこんなことを言われることがあります。 長いこと症状を抱えていると、その状態がその方の元 になってしまうんですね。 痛くて当たり前、辛くて当たり前、症状があって当た り前… でも、よく考えたら診る方も…