2017-09-01から1ヶ月間の記事一覧
最近、プロの棋士とAIとの将棋対戦が話題になった。 羽生善治氏は、人間とAIの将棋の違いについて、「人間は、連続性や規則性によって記憶し理解するが、AIは一手進むと過去はなかったかのように判断を下す。思い込みや先入観が除かれた手が生まれる。」と分…
「立身出世」という言葉がある。 一般的には、社会的に成功して偉くなる、という事を言うのであろうが、ここでは、私は別の意味で使わせて頂きたい。 生まれたての赤ん坊が、やがて首が坐り、寝返りを打ち、腹這い、四つ這い、ヨチヨチ歩き、やがて学童、生…
「鍼灸聚永(じゅえい)」の四総穴に、「腰背委中」(腰背は委中に求む)というものがある。腰背部の疾患には委中が有効である、という事を述べている。 腰背:これは、骨盤を中心に腰椎、股関節を含めた骨盤周りのことを言っている、と私は考えている。 委…
宮本武蔵は、『五輪書』において、「観の目(心の働きにより状況全体を見る目)つよく、 見る目(目で追って物を見る目)よはく」と言っている。 「達観」という言葉がある。 ・眼前の成行き、小さな失敗などにとらわれず、全体の情勢を広い視野に立って見渡…
枯山水の庭では、巨石を蓬莱山に見立て、そこから流れ出る滝や川、そして海を小砂利に波や渦の文様を付けて表現する。 古人は、人体の部分を、自然界や動植物に見立ててツボを命名した。例えば、両膝蓋下の「犢鼻(とくび)」は、この凹みが牛の鼻の穴に見え…
患者さんが知りたいもう一つの事は、予後である。 「治るでしょうか?」 「治療にどのくらいの期間がかかりますか?」 からだは、そんな事は聴いていない。 ただ、その治療者の生命生理観、診方、力量、境涯、等を見透して反応する。 我々が、「操体法」と呼…
「先生のお診立ては?」 患者さんが一番知りたいのは、そこである。 これこれこういう説があります。とか、こういう考え方も出来ます。というものは、どうでもいい。 「お前は、どう思うのか?(=お前に任せていいのか?)」 臨床家は、常にこの問いを突き…
七日間、自分が思っている「ミタテ」について書いてきましたが、最近特にこれを行う中で強く感じていることは「多面性」を持って見ていくことの大切さです。 現在自分が取り組んでいることも、また違った方向から見てみると違った答えが出てくるということで…
現在、診立てを行う中で一番大切にしているのが「指導」をいかに取り入れていくかということです。 治すことまで関与せずにクライアントの病の根底にある元の元を正していくには「指導」が必要不可欠になります。 「指導」を取り入れていくということはクラ…
最近は触れない臨床を行うことがあります。 「そんな臨床が出来るのか?」 と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、実際に患者の中には「からだに触れられることで壊されるのではないか」という恐怖心を持っている人もいます。 そういった人達が治っていく…
臨床においても、生活空間においても「ミタテ」を行う中で最も注意していることは自身の経験や成功例をそのまま当て嵌めないようにすることです。 つい、ある一定の成果、結果が出た成功体験があると、それを次に同様のケースがあった時にそのまま同じことを…
先日は少し橋本敬三先生が説かれた「治すことまで関与しない、治すことはからだに任せる」ことについて触れました。 最近はこのブログのテーマに照らし合わせながら。この橋本敬三先生の言葉の意味を重く受け止めています。 「果たして自分の臨床はこの創始…
おはようございます。 本日は「診立て」について書いていきます。 操体の学びにおいても「診立て」を学ぶことはとても大切です。 学びの時間のほとんどをそれに費やしていると言っても過言ではありません。 なぜ膨大な時間を費やし学ぶ必要があるのかという…
三浦先生、一週間ありがとうございました。 今週から三浦寛幸が担当致します。よろしくお願い致します。 今回のテーマは「ミタテ」となりますが、本日は「見立て」について書いていきます。 これは私達の生活空間の中で切っても切り離せないもので、生活、人…
運動と動きをしっかり認識する 豊かな脳内認知脳を育てる 右脳認知脳は空間に拡がる新たな認知力である 構造を操るな からだの動きを引き出し、操ることだ 構造上の連動では不十分だ からだの動きの連動性が必要である からだの動きは からだの内部から点火…
データ(脳)に魂を入れる 思考脳と感覚脳とのコラボレーション 己の生き甲斐に 診立てを 育てる 脳内には目指すべき目標がある 自分にしかわからない目標が無言で手招きしている その無言で手招きする目標を 創り出しているのは なんと自分自身なのだ 人体…
さて、夏休み日記は昨日までにする。 このようなブログの展開になるとは 私も思っていなかったことだが これも流れである。 逆らうことはできない流れだった。 さて、今回のテーマ「ミタテ」 毎回、弟子が「今回はどのようなテーマのブログにしますか?」と…
世界中の人達は ストレスを抱え、病むことを願っている訳ではない。 生涯、健心(健康な心)健体(健康な体)で 豊かな人生を過ごしたいと悲願している。 そうした人々の願いに叶う宝が 日本には眠っているのである。 操体の創始者、橋本敬三は 日本が世界に…
以前ハワイに何度も出かけ これが「神の宿る庭」かと 想いにふけったものだが 南会津高原は「神仏の宿る庭園」のようである。 あかね色の夕焼け 早朝、連峰に重なる雲の景色 つい、うっとり 心をうばわれる。 「神仏の宿る庭園」に 今年も来られたことに 私…
2日目の早朝には 今回私たちと同行していた東京操体フォーラム相談役の 新部健太郎氏による太極拳教室が開かれた。 筋整流法の三本菅さんに 急遽、開催をお願いをしたところ こころよく開催を認めてくださり、実現した。 ありがとうございます。 新部氏の太…
今日から7日間、三浦が担当します。 よろしくお願いいたします。 今回は、いつもと志向を変え、小学生が夏休みに書く日記風に綴る。 心のおもむくままに、ペンを走らせて。 今年も9月2日〜3日に南会津で開催された「伝統療法カンファレンス」に 相談役の新…
地面に立って景色を眺めるか、 ビルの5階から景色を眺めるか、 スカイツリーの展望デッキから眺めるか、 視点が違えば、当然見えてくる景色も異なる。 からだを診るときに、どんな視点からみるかで、その後の展開は変わる。 橋本敬三先生は「病気なんかない…
そんなだから痛むんだ、こんなことしてるから治らないんだ、と、 診立てをする中で、気づくと良い悪いの判断を混ぜてしまっていた。 良い悪いではなく、状態の把握、バランスの長短であり、途中経過、プロセス。 診立てによって人を裁くことは避けたい。
東洋医学の身立てには四診(望診、聞診、問診、切診)がある。 そこにない診立てとして、操体には動診がある。 車や機械などの動くものは、動かして必ず動作確認をするはず。 動くものは動かして診る。 からだも動かして診る。
目を守るサングラスは紫外線を遮る様に、思い込みのサングラスは見立てる際にからだからの情報を遮ってしまう。 思い込みのサングラスをしていると見立てを誤る。 そして、思い込みのサングラスはしていることに気づきにくい。 厄介だ。 どんな思い込み、先…
からだを見立てる時、一生懸命になり過ぎて、前のめりになって探していると近視眼的ものの捉え方や、ズレた見方になってしまうことがある。 正確な診立ての為には、身を立てて、自分の軸をしっかりとして、ブレない基準で俯瞰的にみる。 そのように「身立て…
講習中、モデルのからだに触れている時、 「からだが隠してる感じがします」 と言われることがある。 こちらの触れ方次第でからだがメッセージをくれたり、殻にこもったりするようだ。 こちらが、素直になれれば、からだも素直にみせてくれる。 俺が診てやる…
おはようございます。 今週は松浦伸考が担当いたします。 今回のテーマは「みたて」です。 一週間よろしくお願いいたします。 私はこれまで、症状、疾患に対して、診立てをおこなっていた。 症状、疾患を念頭に、「イエスorノー」と頭の中で教科書に出てくる…
みたて、というと思い出すのは、 昔(私が会社員をしていた頃)の上司が、海外出張に行くと、 絶対使わないような香水とか、(ミス・ディオールとか・・) 絶対使わないような、ブルー系のピンクの口紅とかを買ってきてくれるのですが、(買ってきてくれるだ…
みたて、というのは非常に面白いですね。 例えば、その人のファッションでも、ある程度見立ては可能です。 先日、不思議な女性をみました。 帽子を被って、夏らしいワンピースを着ているのですが、何故か足元はスポーツサンダルなのです。これで、何となく読…