東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

梅を味わう

こんにちは森田です。


今日は雨が上がったところで、池上梅園まで散歩しました。


池上梅園は、戦前までは日本画伊東深水氏の自宅兼アトリエ、「月白山荘」
でしたが、戦火で消失後は料亭経営者の小倉氏の別邸として使用されていたそうです。



庭園の奥で売られていた吟醸甘酒(甘くない!酒飲み向け?)に舌鼓をうちながら
梅見…贅沢な時間を過ごしました。
今年は暖かいため、花は既に盛りを過ぎてしまいましたが、
370本もの梅の木はそれだけでにぎやかで、まばらな咲き具合もよかったです。




庭園を歩いていて思い出したのは、女優の五大路子さんが
フジTVの「ごきげんよう」に出演された時の、「木とお話できるんです」という話でした。


五大さん曰く、
「できれば何百年もの樹齢の木がいいのだけど、一番いいのは800年くらいね。
でもなかなか森に行けない時は、近所の公園の木でよいので、ここ(百会をさして)を木につけるんですね。
で、木がドクッドクッと流れている声をずーと聞いてるんです1時間ぐらい。すると、この百会から、1時間が百会から色んな声や音が聞こえてきて、体中にパワーがみなぎってくるんです。」


だそうです。


以前の私だったら、「五大さんって不思議さん?」で聞き流すところでしたが、
「感覚を聞き分ける」や、「感じる」ことがいかに大事かを学んでいるので、
この時は、「あるとおもいます!」とテレビの前でうなづきました。


五大さんは、自分の皮膚を木の皮に接触させ、
音や言葉でない「感じる力」で木とコミュニケーションしているのでしょう。
1時間頭をつけっぱなしは一見長いようですが、
心地の良い時間はあっという間にすぎるので、
我々が想像する時間の観念を飛び越えたてるのだろうな、とも思いました。


また、
「あともう一つは背中をくっつけるんです、木に。
ずーっと空を見上げて、木の枝は、私は木になったんだって思って、枝は私の枝だって思って、木になったと思って話をするんです。
 そうするとね、なんだ悩んでる事なんて小っちぇ小っちぇ、木は何十年もここにじっとこうして命をつむぎ続けてるっていうのを木が教えてくれるんですよ。
 一番いいのは神社とか、森とかね、触れるだけでもいいので手のひらからもいっぱいエネルギーが。」
ともお話しされていました。


 
さっそく私も梅園のはじっこで、こっそり頭をくっつけてみました
(本当は木に触っちゃいけなかったかもしれませんので、そっとですよ)。


すると、これがなんだか気持ちいいのです。


言葉でどう表現したら良いかわからないのですが、
操体をからだに通している時のからだに生じる心地よさに通じるものがありました。


さすがに梅と会話まではできませんでしたけど、
回数を重ねるとできるようになるのかしら??


しばらく味わってみようと続けていたら、団体観光客のにぎやかな声が。
…やっぱり恥ずかしくてそこでやめてしまいました。
こういうは恥ずかしがっていたら駄目なんですけど、
こころの平穏が保てませんでした。


修行が足らんな〜。



操体の臨床には「感じる」ことが大事です。
木に触れて何かを交感することは、渦状波をしているのと同じことだと気づきました。
これからはどんどん触れてみようと思います。
背中をくっつけるのも気持ち良さそうですよね。



会話できるようになったらまた報告します。




森田珠水



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