東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

今日は本の紹介を一つ。
佐藤優著「読書の技法」。
著者は月に300〜500冊を読むといいます。
この手の本は、古くは立花隆氏や最近は松岡正剛氏などの本を読む機会がありましたが、こうストレートなタイトルを見ると手に取りたくなってきます。

まえがきやあとがき、目次を読む、本に書き込みをするなど本好きの人にはお馴染みの内容も含んでいますが、気になった点がいくつかありました。

・熟読、速読、超速読を使い分ける。
・本の真ん中を読んでみる。
・気になる部分はノートに抜書きする。

などです。

月に数百冊というと、一般のひとには考えられない量ですが、次の言葉を読むと納得します。

「熟読できる本の数はかぎられている」というのは、読書の技法を考えるうえでの大原則である。読書に慣れている人でも、専門書ならば300ページ程度の本を一ヶ月に3〜4冊しか熟読できない。一ヶ月に熟読できることができる本が3〜4冊ならば、それ以外の本は速読することを余儀なくされる。

筆者は速読を「普通の速読」と「超速読」に分けている。
「超速読」は5分程度で読む技法で、試し読みと言ってもよい。この試し読みによって、書籍を次の4つの範疇に区分する。

1、熟読をする必要があるもの。
2、普通の速読の対象にして、読書ノートを作成するもの。
3、普通の速読の対象にするが、読書ノートを作成するには及ばないもの。
4、超速読にとどめるもの。

限られた時間で、本当に読むべき本に集中するために徹底した方法がこの読書量を可能にしているのですね。
また、読書ノートを作って、重要だと思った部分は抜書きすることを勧めています。

「ノートを作る時間があったら他の本を読んだほうがいい」「その時間がもったいない」と主張する論者もいるが、筆者はその意見には与しない。
そういう読書には、自分の得意な分野しか身につかないうえに、得意分野さえも十分には伸ばすことができない。

早速ノートを買ってきて書き込みを始めました。
毎日とはいきませんが、少しずつ増やしていければと思います。