東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

バルセロナで

フォーラムも終わり、今日はマドリッドを後にします。
やはり緊張が緩んで疲れが出たのか、カゼをひいたようです。
なかなか生活のリズムが合わずに夜中から目が覚めますが、暗闇でじっとしているといろんな思いが出てきます。外国に来てありがたいと思うのは居場所が変わることでいろんな思い込みに気が付くことです。マドリッドに来る前は日本と違う特別な感じがするのかと思っていましたが、来てみると僕にとっては日本とあまり変わりありませんでした。今日思ったのは、どちらもあまり変わりがないのなら、どこに居ても一緒だ、ということでした。日本でもスペインでも南極でもイスカンダルでもきっと一緒だなと。昨日までのフォーラムで体験させて頂いた事は、そういう事も教えてくれたんじゃないかなと思いました。

朝食をとってからバルセロナに出発の予定ですが、約1名が朝食に現れず。王子が心配して部屋に起こしにいくと、「ドリフのコントのように」(王子談)慌てていたそうです(笑)。こういうことも後になってみると、旅の好い思い出になるもんです。

タクシーでアトーチャ駅に到着。スペイン版新幹線AVEに乗り込みます。日本の新幹線とどんなに違うか言えば、あんまり変わりありません(笑)。ただずっと飛行機の旅だったので、窓の外に景色が流れるというのはうれしいものです。スペインの遠くまで広がる赤土の大地と広い空が続いています。

窓の外の風景を眺めていると、都市部を離れると畑になりやがて人がいないような荒れ地のような土地がずっと続き、また畑が見えてくると街が現れるという感じで、人の住む場所が点々としているようです。また緑が少ないので余計に寂しい感じがしてきます。僕の好きなスペイン映画「ミツバチのささやき」でも赤土がずっと広がっている風景が印象的でしたが、実際来てみても、映画が撮られてから何十年も経っているのにもかかわらず、あまり変わらない風景が広がっているというのが、風景がめまぐるしく変わっていく日本人の感覚では考えられない時間の感覚だなと思いました。
AVEの車内にはただいま何km/hで走行中という表示が出るのですが、300km/hとは出ていても日本の新幹線に乗っている感覚だと東京から品川に向かっているくらいのスピードにしか感じません。日本と違って窓の外の風景が大きく広いせいでしょうが、隣の福田さんと何度もホントかなぁと首を捻っていました。

日本の新幹線と違ってAVEには食堂車があります。小野田先生に誘っていただいて何人かとお話しをさせてもらいました。三浦先生のこと、ご自分の歩んできた道のり、師匠と弟子の間の学び、小野田先生のお話しは熱くとどまるところを知りません。実は僕は小野田先生とお話しする時間かなかなか無くAVEに乗り込む前に初めてちゃんとお話しさせていただいたのですが、なんだか堰を切ったように本音でお話しを聴かせていただいてうれしく思いました。

約3時間半でバルセロナに到着。雨が近いのか海が近いからか空気が湿っています。勝手に想像していた綺麗な青空の感じとはまるで違いました。

ホテルにチェックインしてから地下鉄でサグラダファミリアへ。小野田先生によるとバルセロナは地下鉄での移動が便利とのこと。

サグラダファミリアは世界的な観光地だけあって人でいっぱいでした。中に入ろうと行列が出来ていたので、グルッと廻って外から観る事に。三浦先生曰く「こういうものは富士山と一緒で遠くから観るもんだ」なるほど。
その後ランブラス通りをブラッとして大道芸や市場を見て回りました。
昼食後、みなさんはそのまま観光に。三浦先生はホテルに戻るとの事だったので、カゼ気味の僕も便乗して小野田先生と3人でホテルへ。
観光しないでその土地のホテルでゆっくりするのも、とても好いものです。ソファで毛布に包まりながら三浦先生とお話しをして過ごしました。

青空のバルセロナのイメージとは違って夕方から雨が降り出し、降られた皆さんが戻ってこられて近所のバルへ、三浦先生と小野田先生は二人でお茶へ、僕は一人で留守番。ボヤッとしながらノンビリ時間を過ごしました。その後三浦先生と小野田先生と3人で食事へ。そこで食べたスープの味はいろんな意味で僕にとって忘れがたいものとなりました。
ホテルの戻って三浦先生とメンバーでまたお話。結局なかなか眠らないまま夜は更けていきました。

7日目につづく


山本明


10月2日から視診触診、連動の体得などをはじめ、操体に必須のスキルを学ぶ、
操体法東京研究会2010年秋季集中講座(全10回)を行います。
11月20、21日千駄ヶ谷津田ホールにて2010年秋季東京操体フォーラムが開催されます。
2010年8月、社団法人日本操体指導者協会を設立しました。