私は操体を学び初めてから今年で13年の月日が経ちました。
何事にも長続きしなかった私がこれだけの年月学び続けることが出来たのかと改めて問いかけてみると「損か得か」を基準に操体と向き合っていなかったことが大きな要因のように思います。
何にでも当てはまることだとは思いますが、この基準で自分がやっていることと向き合うと長続きせずに飽きて投げ出してしまうことがほとんどだと思います。
もしかすると操体を学ぶ以前の私は何事もこれを基準にしていたのかもしれませんね。
それが学びを重ねていく中で、いつしか「好きか、嫌いか」という基準に変化し、今では呼吸をするのと同じように自分の命の営みの一部になってきたような感じさえします。
シンプルに「好き」だからやってこれたことで自身に必要なものが自然に身に付いてくるというのが実感としてありました。
それまでは必要なものを足していく足し算の繰り返しでした。
それがある時から引いていく引き算の学びに変っていき、その変化の中で掴んできたのが「快か不快」かを選択する原始感覚を磨くということに繋がってきたのです。
こういう段階を得て現在も尚、橋本敬三先生から操体をお借りし学び続けることが出来ています。
本日書いたことだけでも人が生きることにおいても大切なことですし、操体をお薦めする十分な理由だと思っています。