ワタシは「万病を治せる妙療法」(橋本敬三著)の中での、
この文が気に入っております(P124)。
「・・・私の弟子に対しては有名な人のところに行ってぬすんでこいといっています。
原理がわかっているからすぐわかる。
ハハー、こんなうまいことやっているなという具合にわかります」
つまり、全ては自然法則の中にあるのだから、一つの方法にこだわらずに、
いろいろとヤジウマして学んでこいということなのでしょう。
それをどう生かすかは人それぞれであり、原理はみんな一緒だということだと思います。
話はちょっと変わりますが、ワタシは操体を本格的に学ぶ前に、
ある治療法を勉強しておりました。
ある所に6年半、弟子入りしておりましたが、
先生から技術的なことを教えていただいたことは、ほんの数回くらいしかありません。
後は全て自分で盗んで(という言い方が適切かどうかわかりませんが)覚えました。
初めて患者さんを触らせていただいた時に(最初の3年間は見てるだけでした)、
先生から言われたアドバイスは次の2つです。
「治るように押しなさい」
「全部治したら壊れるよ」
こんなことを言われても意味がわかりません。
でも、患者さんは次から次へと来るわけですから、やるしかないのです。
やっていれば技術は多少なりとも身につきます。
ただ先生から言われた言葉の意味まで理解するのには至らなかったかもしれません。
しかし、操体を学んでその言葉のホントの意味が、少しずつわかってきたのです。
同じく万病のP124には
「・・・名人はたくさんいるのです。
しかし、そうした名人がなぜ効力を発揮するのかといえば、
どんなばあいにしても自然のバランスがとれるようにもっていくからです」
ワタシがイマイチわからなかった言葉のホントの意味がわかるようになったのは、
操体とはこういった原理を学んでいくことだったからだと思います。
指圧もカイロも関係ありません。
自然法則を学んでそれを生かしていこうという考えがあれば、
ぜひ東京操体フォーラムへ参加してみて下さい。
操体は何でも入る大きな器ですから、必ず自身の臨床に役立つと思います。
(ただしヨコシマな考えではダメよ!)
中谷之美