私の好きな言葉の一つに「問いかける」という言葉があります。
この言葉は操体の学びを得る中でもとても大切なキーワードとなるものです。
臨床の中でも学問していく過程でも、常に私達はからだや意識、目には見えない空間に問いかけています。
その問いかけの先にはからだしか知らないことや普段の思考レベルでは発想することのないメッセージを受け取ることがあるのですが、時にそれが理解出来ない葛藤や苦しみを生むことがあります。
それをどうにか分かろうとしても分からぬまま、時間だけが過ぎてしまうことも多いです。
それがある時、いきなり理解出来てしまったり、出来るようになったりすることがあるのは自分が真摯に学問と向き合っているご褒美のようです。
現在ではそういった学びにおける「悦び」や「苦しみ」も自分自身に必要なものだと思えるようになりました。
なぜならこういった経験を通さなければ「自分の言葉」を持てないからです。
自分の言葉でなければ人に伝えられないことがあり、またからだも自分の「問いかける言葉」に反応し、応えてくれないように思います。
2017年4月29日(土)2017年春季東京操体フォーラム開催。
テーマは「操体新旧臨床譚~よみがえる橋本敬三&最新症例集」です