東京操体フォーラム 実行委員ブログ

操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

歳晩の候より…2

おはようございます。

 

今日は冬至だそうで、一年で最も昼が短く、夜が長くなる日とされています。

「冬至冬中冬始め」という言葉があります。

暦の上では、冬の時季の真ん中で、これから春に向かう感じですが、実際には、これから寒さが厳しくなり、本格的な冬が始まるといった感じを表した言葉。

 

日の長さと気温の高さとは比例せず、一か月くらいの開きがあるようです。

太陽のエネルギーを受けて、大地や海が暖められて、その影響が空気にも及び気温が上がってくるのに一か月くらいかかる。

それまでより、太陽から受けるエネルギーが弱まり、大地や海が冷えてきて、その影響が空気に及び、気温は下がるのにも一か月くらいかかる。

実際には、もっと複雑な要素が絡み合って、時を要して気温の変化につながっているようです。

 

健康や体調の変化に関しても、そうした関係性が当てはまるようにも思えるのです。

体調不良の症状が現れれば、どうしても直接的な原因を単線的に求めて、そこをどうにかして、早く楽になりたいという思考になりやすいです。

 

しかし、その不快症状には、時間、空間との関わりを基に、生命体としての生命エネルギーの入出力のバランスの崩れが必ず関わっているという事も知っておく必要があるのです。

生命エネルギーの入出力のバランスとは、操体で昔から重視してきた「息」食」「動」「想」と「環境」のバランス。

どのような症状、疾患にも、必ず「息」「食」「動」「想」と「環境」のバランスの崩れが関わっているという事なのです。

このバランスを良くしていくには、どうすれば良いかというのが、操体の長年の重要なテーマでもありました。

 

生命エネルギーの入出力のバランスの崩れには、必ず生命力学的ボディの歪みが関わっている。

そして、ボディの歪みには重心の不正が必ず関わっており、重心の不正から生命エネルギーのバランスを崩す生命力学的歪みが生じることが、三浦寛先生の長年の研究から分かってきたのです。

重心の不正を正し、重心の適正をかなえ、重力に調和する事が、健康で快適に満足した人生を全うする為に、必要不可欠な事でもあるのです。

 

太陽と地球の関係性、そうした環境に生かされて生きている人間、みんな元を辿れば宇宙運行の秩序に依っている。

その宇宙運行の秩序を秩序たらしめているのが重力だとすれば、そこに調和していく事こそ、宇宙に存在し、生存するものとして最適だと思うのです。

 

操体法の新重心理論(導入編): 非対称から診た操体法の再生と天望

操体法の新重心理論(導入編): 非対称から診た操体法の再生と天望

  • 作者:三浦寛
  • 一般社団法人日本操体指導者協会・人体構造運動力学研究所
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