岡村郁生(おかむらいくお)
昔、自分の存在を考え直す良き機会となったことがあった。 それは、私の人生がこれからも充実する事を願うのであれば、 名前を変えた方が良い、つまり改名を勧めると言う話だった。 確かに、歴史の証明していることには一理ある。 様々な統計的な事実で、間…
そもそも、馬に乗らなければ落馬しない。 馬に乗らなければ遠くに行くことはできない。 低いものを飛び越えるのも、高い場所に登るにも、ふやけた 生き方をしているのでは、失望も絶望もないけれど、極楽へ 繋がるかもしれない、静かな歓喜なる悦びも、味わ…
昔、月刊誌に文章を書く機会を得て、原稿は非常に時間がかかり、 当時とても骨が折れたことがあった。その原稿は掲載されても、金銭の報酬を得ることはなかった。 また何かの講演を頼まれ、その報酬を受けないこともあったり、 その時は損した気分になったも…
(つづき) またある時。 その有名な画家はある機会に、若い画家にも伝えた。 若い画家は自信を失っていた。 「私は力がなく才能に欠けていると思う」と愚痴を言った。 有名な画家は断固として伝えた。「力が足りないのではない、真剣さが足りんのだ! 懸命…
昔、操体の講習会が終わった後。三浦理事長と食事を一緒にしているとき。仕事の後に家事を手伝っていることが苦痛である、と愚痴をこぼしたことがあった。その時こう言われた。さっきからずっと、岡村は愚痴こぼしているけれども気がついているか、と。愚痴…
(つづき) 「終業」は、ある分野の学問や技術を学ぶ課程を終わらせた 場合に使われるけれど、学びの深さに個人差はある。 そもそも「修業」の過程にこそ、人間に生まれた理由の一つ だと、このように考えてみると面白い。 自分や他人のためになるからやって…
今週の担当は岡村です。 どうぞ、よろしくお願いいたします。 今回のテーマは「しゅぎょう」。 「学校」の「卒業」はわかる。 「課程」の「修了」もわかる。 では、操体の修業にも終業はあるのだろうか。 思い返せば、平成11年の操師養成講座。 三軒茶屋での…
宇宙と呼ばれる銀河系太陽系のなか、地球は存在しています。 海と大地と空、その循環に様々なイノチの源である水が満ち、 大気中にある酸素を取り込んで、植物も動物も繁栄してきて、 いつも、いつまでも、重力のもと生物として生存しています。 この世界で…
トマトが小さい頃は嫌いで、今では大好物の野菜になりました。 このトマト、南アメリカのアンデス山脈の高地が原産地なのだそうで、 現在は日本やヨーロッパでトマトを多くの人々が愛しています。 ですから「赤くなればお医者さんが青くなる」とは、日本であ…
昔から、お祭りや神社での金魚掬いが大好きでした。 金魚をとってくると、簡単なツボのようなものに入れ、餌をあげるの ですが、何故かそのうち「植物」を一緒に入れてあげたくなります。 そこで、よく買っていたのが布袋葵(ホテイアオイ)です。 この花は…
昔、植物辞典で「ラフレシア」と言う名前の、東南アジアのスマトラ 島を原産地とする、世界一大きな花を咲かせる植物を見て、驚いたこ とがあります。 このラフレシアをもとに、あの「仮面ライダー」の怪人も登場したの で、余計にインパクトが強かったのか…
見えないからこそ、見える部分にイメージすることは大切。 定年後、畑仕事を趣味にしている人と話をしていてこんな話を伺った。 「大根を収穫するときには、しっかりと腰をかがめて、引き抜く動作 をするのにコツがあって、知らないで収穫するのは大変だよ」…
昨日のブログに、緑色をしている葉っぱの真実を書いたので、今回は そのことについてもう少し、噛み砕いて書いてみたい。 あの太陽の光を、可視光エネルギーとして「波長」で分類してみる。 それは、植物が行っている光合成の素でもあり、日中に酸素を供給す…
石田さんから引き継ぎました岡村郁生です。 今回のテーマは「植物」、操体を学び続け想いのままに繋げて参りま すので、一週間よろしくお願いいたします。 まず初めに。 操体を学ぶなか「食」において、身近な植物を知らず、感動したこと。 それは「葉っぱの…
この世の出来事を、良い悪いで捉えないようにする秘訣。 それはバランス現象で捉えることではないだろうか。 ワタシ自身はそう意識すると、それだけで愉しく生きられる。 からだの要求感覚を、ただ、ただ、受け取るだけにしてみる。 それに適うように、最小…
湘南に住んでから波乗りを始めた。 サーファーという、趣味と生き方が一致しているような人もいる。 そういった人のことを「スタイルがある」という。 サーフィンを始めてから、スタイルのある人とは何か、なんとなく その言葉の意味に隠され、滲み示されて…
レザーが大好きだ。 艶と手触り、その風合い変化もたまらなく愛おしく感じる。 なので、アクセサリーと衣服もそれを基準に身に着けるようになる。 身に纏うものは、からだの動きに馴染むかどうか、でアクセサリーや 衣服を選ぶことが多くなってきた。 デザイ…
いまでもオートバイが好きだ。 斎藤純氏の小説から、氏の描いたカタログに惚れて古いKawasaki の並列二気筒のバーチカルツインに乗って20年経過した。 オートバイと移り変わるもの。 人馬一体と言う概念があって、それをオートバイという名の二輪 で不安定な…
昔、この仕事に就く前はハウスメーカーで設計の仕事をしていた。 たとえば建築物でも、有名な建築家の建造物は有名になっているので 実際にその場所へ行けば、眺めることもできるし、場合によっては中 に入ってみることさえできる。 そうではなく、取り立て…
立ち居振る舞い。 歩いている時、自転車で移動している時、電車に乗っている時、車で 止まっていた時、一瞬にして目を奪われることがある。 何かがそこにあるだけで、フォーカスは瞬時に決まってしまう。 私自身なのか、からだが欲していたもの、なのか。 た…
足の裏から映るもの 石田さん、紹介いただき有難うございました。 今週担当する岡村です、よろしくどうぞ。 今回の「アート」というテーマに沿っているか疑問ですけれども、 私的感覚で書き連ねて参りますのでよろしくお願いします。 それは26年前に勤めて…
(つづき) 歩くとき。 左足の足を1歩目にすることがなんとなくしっくりくる。 なんとなく歩き始めの時に倒れ込む感じを味わう。 そして、自然に臍下丹田へ「重力」に合わせて踏みつけることを感覚し、 その踏みつけた感覚に伴って、次の右足を持っていくよ…
(つづき) 物事の捉え方として、「要素還元主義」があります。 これは、対象となるものの「時間と空間」を切り刻み、すべてを一瞬 の出来事として分析するのが特徴なんですね。 しかし、この要素還元主義では捉えられないこともあるのです。 例えの1つに、…
(続き) 昔、マラソン選手でフランク・ショーターという、アメリカの選手が 活躍していました。 この選手はトップクラスの選手だったので、よく来日して走っていて、 過去の琵琶湖のマラソン大会でも優勝しているのです。 ところが普通の優勝ではなく、なん…
(続き) 競技スポーツの世界は「運動」のプロフェッショナルが集まります。 自分の身体の中にあって使える力と、自分の身体の外にあって使える 力を巧みに絡ませると、自分の外にある力が自分を動かしてくれる。 このような言葉で、オリンピックのスピード…
(つづき) 本当に嫌がると、子供の場合は九割以上、ひだりに顔を向けると、 ベテラン小児科の先生は語っていました。 また、「足の働きと子供の成長」の著者、近藤四郎氏は(京都大学 霊長類研究所の初代所長を務めた方です)こんな指摘をしています。 近藤…
(続き) 自然(しぜん)という読み方は、近代的な読み方です。 過去の日本では、とろろかけ御飯にするあの自然薯(じねんじょ)、 に残っているように、自然(じねん)と呼んでいたそうです。 もともとあるモノを生かす、ということ。 否定ではなく、肯定か…
今週のブログを担当する、茅ヶ崎在住の岡村です。 テーマは「ひだり」 で、どうぞよろしくお願いします。 調べてみると日本語の熟語や用法で、「左」には、位の低いものに 相応させる意味で用いることが多いようです。 ですから、「右に倣え」という言葉、位…
現代風なら、「YouTubeばっかり見てないで、勉強しなさい」 例えば、「TVが昔に比べて面白くなくなった」とか話す方がいたと しても、昔のような社会に今から戻れるのかと思ったら、それはで きませんよね。 現在の便利さを享受する以上、現在の価値…
見つけ役と目利き役はある、そしてその先にあるのは何だろう。 目の付け所が違うからさ。 東洋医学系で専門的な勉強を修了し、国家資格を得て安心して 終わりじゃない。 学校を卒業して、ここまで学問というものが面白いと思えたの は初めてだったし、何のた…